幼なじみの彼と彼について (ページ31)

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新鮮な気持ちページ31

朝……

いつもより早く起き、

いつもより長く洗面所に居座る
身だしなみを入念にチェック。
寝癖……ないよね？
顔、剥くんでない？
いつもは、気にもしないことが凄く気になる。
実弥に少しでも可愛く見せたい。

「A？何かあったでしょ？」
ママが聞いてきた。
ママには隠し事出来ないなー、
「うん……実は」
言おうとした瞬間
「実弥くん？」

「え？どうして分かったの？」
びっくりしてママを見ると
「何年あんたのママしてると思うの？
……。実弥くんは、初恋を実らせたわけね？」

「え！ママ？」

「志津ちゃんから聞いてたからねぇ？実弥くんが、あんたをずっと好きだったこと。
あんたと、実弥くんがねぇ……？ふふ。仲良くしなさいよ？」

ママは知ってたんだ……
「うん…じゃ、行ってきます」

外へ行くと、実弥が待っていた。
なんだか……実弥を見るだけでドキドキした。

何か変わったわけではないいつもの光景なのに、
気持ちが違うだけでこれほど新鮮に感じるんだな。

「実弥？おはよ！待った？」

「はよォ……今来たとこ。」

挨拶すると、二人で歩き始める。

昨日までは、実弥の横を歩く勇気がなかったけれど、今日は隣を歩く。

横を歩く実弥の顔をチラチラと見ると

「見すぎだァ」
と顔を赤くした。

「ごめん……どんな顔してるんかな？って思って。」

付き合い始めの初登校は
あまり会話もなかったけれど、
隣で歩いてるだけでドキドキした。
不思議な気持ち。

学校へ着くと、

「A？」
実弥が呼び止めた。

「ん？」

「終わったら……ここで待ってろ」

あ……一緒に帰るってこと……だよね？

「分かった」

実弥と別れ、教室へ行こうとすると

「Aちゃん？？何かイイコトあったかなぁ？」
ニヤニヤ笑うまゆが待ち構えていた。