幼なじみの彼と彼について (ページ26)

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彼と私ページ26

授業が終わり帰り支度をしていると

「花泉さーん」
教室入口から呼ばれる

なんだろう？

廊下に出ていくと

「あ……どうも……」

「ちょっとだけいいかな？」
天元の彼女？だった。
ついてきて？と言われ
人のいない場所に連れていかれる。
「あの…なんでしょうか？」

彼女は、にこりと笑うと
「単刀直入に言うね？
天元とは……どういう関係？」

はあ……やっぱりか。
「幼馴染みです」
素直に答えると
「本当にそれだけ？」
心配そうに聞いてくる先輩。

もう……
「本当ですよ？天元には、
妹と言われてますから
心配しないでください。」
にこりと笑って見せた。

「あー！良かったぁ。あなた可愛いからさ。
天元の事好きだったらどうしようかと思って。」
安堵した表情を見せる先輩。

大丈夫です。

私は妹以上にはなれないですから。

「心配ないですよ？
先輩と天元お似合いだと思います」
笑顔で先輩に伝えると
嬉しそうにする。

「実は……まだ付き合ってはないのよ」

先輩が話しはじめる。

「天元は、その気ないのかも…でもね？
友達からお願いしたんだけど…
いつか、振り向いてもらいたいんだ」
先輩は、笑顔で私に言う。

「そうなんですね…天元は、優しいから
いつか叶うといいですね？」

「ありがとう、じゃあ、
天元待たせてるから。行くね？」

先輩は、手をふって行ってしまった。

しばらく１人で座り込む。
はぁぁ……
大きなため息をついた
天元と先輩がうまくいってほしいなんて
思ってもいないくせに。

「なんか……私って……」

何、イイコチャンぶってるんだろう。

つくづく自分が嫌になる。