幼なじみの彼と彼について (ページ2)

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お姉ちゃんと私ページ2

姉のさゆりは、明るくてクラスの人気者だった。

私は人見知りで教室の隅でおとなしくしていることが多かった。

おとなしい私はよく男子にからかわれることが多かった。
ある日の学校帰り
さゆりは、委員会があったため、
１人で帰っていると

「お前って本当にさゆりと双子なのかー？」

「さゆりは可愛いのに、

お前はブスだよなー」

「ブース、ブース！」

数人の男子に絡まれる。

ああ、始まった……。

下を向いて知らないフリをしておこう。

「お前、何無視してんだよ、Aのくせに。」

ランドセルごと思いきり押されると

「あ……」

ズシャ……前に倒れた。

「痛……」
膝を思いっきり擦りむく。

「転ぶお前が悪いんだぞ？」
相手にすればまたやられると
下を向いてやり過ごそうしていた時

「おい？派手にやられてんじゃねぇか」

私の前に座り手を差し出してきた。

「A？大丈夫か？立てるか？」

上を向くと天元がいた。

「天元…。だい…じょうぶ」

にこりと笑って立とうとすると

「血が出てんじゃねぇかよ…」
天元の顔色が変わった
「おぃ…女に怪我させる派手にゲスなやつは誰だ？」
中学生でも体の大きな天元に上から睨まれると、
男子たちは
ごめんなさーい！！もうしません！
と謝って逃げて行った。

天元にランドセルを持ってもらい近くの公園まで行き、水道で膝の砂と血を流す。

「……。いつもやられてるのか？」
天元が聞いてくる。
「私が暗いから…さゆりは可愛いのにって……ブスって…」
「あのクソガキ…」
少し間をおいて天元は言った。
「お前は可愛い。お前の良さは、幼なじみの俺が知ってるからな」
そういって頭をくしゃっとしてきた。

「よし、遅くなるから帰るか？」

「うん！」

「今日は、うちの母ちゃんが飯作るって言ってたぜ？Aの母ちゃん今夜仕事だろ？」

うちのママは看護師。
夜勤があるため、天元の家か、実弥の家で夕飯食べることが多い。
「おばさんのご飯好き！楽しみだな」

さっきの嫌な出来事を忘れるくらい
ドキドキしながらの帰り道。
どうしてこんなにドキドキするんだろ？
病気かな……？
この時の私は
このドキドキが何なのかわからなかった。