出来ちゃった！？6【不死川実弥】

え、あなたが？ ページ34

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「一体どうしてこの様な事になったのですか？」


応接室に入ってすぐ詩乃ちゃんが問い詰めた。



「桃香ちゃんのお母様、説明しますがら落ち着いてください！実はうちの教諭2名、同系列保育園の保育士１名の行方が分かっておりません。お子さんと一緒にいる可能性があります。」

「え…ま、さか…それって吉田先生ですか？」


私が聞くと、頷く主任。



「誠に申し訳ありません！こちらの監督不行き届きです。弁解する余地もなく……現在園長が…「遅れて申し訳ない…。煉獄…不死川…」」

「「ええ！？悲鳴嶼ぁ！？」」

「はい、只今悲鳴嶼園長から説明がありますので！」



入園式の挨拶でちらりと見た。
あの時、本当に大きな人だと思った。
たしか…その事を実弥にも話した覚えがある。

あ、そうか……当時私に前世の記憶がなかったから分からなかったんだ。

でもまさか…こんな所にも柱が…？
驚く私達に園長は言った。



「普段どれほど善良な人間であっても土壇場で本性がでる……すまなかった。私が監視していながらこのような事になり…。」

「私と園長が理事長から呼び出されている隙に起きた事だったのです。…しかし実際は呼び出しは嘘だったのです」



悔しそうに説明する主任。



「＿＿と言うことは、単独犯ではないことになるな！？」

「あァ、どうやらそういうことになる。……下手に動けねェ。」

「もしかしたら、うちの先生も被害者の可能性が…」



主任はうつむきながら言うが、白昼堂々と園の中に入り、大人子供を連れ出すなんて無理がある。
私が意見を言おうとすると、先に園長が口を開いた。



「それには無理がある。恐らく内部の人間が手引きしたのだろう。不死川は警察だと聞いている、協力願いたい。」

「あァ、嫁から連絡が来た時点で手は打ってある。安心しろォ、うちの署には胡蝶もいるぜェ。あいつが水面下で動いているはずだァ」

「…ぇ…胡蝶さん…？」



あの人にこの事話したの？……実弥はやっぱりあの人を信頼して……前世で私が実弥と再会した時には彼女は既に存在していなかったからどんな関係だったのか分からない。言い様のない不安が押し寄せ、息苦しい。
実弥は私の気持ちに気づいたのか？手を握ると、小さな声で『大丈夫だァ…俺を信じろォ』と呟いた。
そうだよね、こんな時に考える事じゃないし、私は実弥を信じてる。実弥の目を見つめ、小さく頷いた。




そして、本題に入ろうとした時だった。




「園長、お客様です」

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