いれかわっちゃった！？ ☆番外編☆

おはぎ8(暁夢主) ページ8

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「い……いやあぁぁぁぁ！！」


恐ろしい事ばかりで
腰が抜けそうになる。

浮いてるわけではない？
怖すぎる！

窓から見える景色は、いつもの竹藪や、山ではなく
建ち並ぶ建物は、見たことのないものばかり。
どういうこと？どうしてこんな高い場所で平気なの？
幼い拓弥くんを見つめると、あわてふためく私を心配そうに見つめてきた。


「ママぁ？どぉしたの？」


「あ…あぁ……」


言葉にならず、窓から離れる。
そこに、実弥がやって来た。


「A！！！大丈夫か？！」


「た…助けて！！」


先ほど払いのけてしまったことはすっかり忘れ、
実弥の胸に飛び込んだ！



「もう…私、無理です……これ以上は…」


カタカタと震えが止まらず…
涙が溢れてしまう。


「A……」


あなたに名前を呼ばれると安堵する。
やはり、本物の実弥なのね…


優しく抱きしめられ頭を撫でられる。


「大丈夫かァ？」


あああ！私としたことが気安く殿方に触れるなんて！はしたないことを！！


「私の事など……」

急いで離れた。

すると、少し淋しそうな顔をする実弥。
そして私に言った。



「わりィ。最近仕事忙しくて家庭サービスしてなかったよなァ？」


「家庭……さあ…びす？？」

……なにかしら。

「育児で疲れてンのに。Aは本当によくやってる。今日だって俺の誕生日の為に、色々しようとしてたンだろ？」


台所の作りかけのおはぎを見つめる実弥。





.






「いえ！疲れなど！あなたに比べ、私等の働きは大したものではありません。私こそ、人の為に毎夜命をかけて戦うあなたを尊敬しております。だから…あの、、」


うつむきながら、必死に伝えていると



「A？」



ふいに、優しく名前を呼ばれ顔を上げると
そのまま顎を上げられ、ふわりと実弥の唇が……







私の唇に重なった






唇が離れると、
何が起こったか分からず、



己の唇を指でなぞる。



今……接吻…された？



「可愛い事言いやがってェ。」




「へ？」







可愛い……だなんて





初めて言われた。





恥ずかしすぎて、顔に熱が集まると
もう、俯くしかなかった。



「あー？ママにちゅうしたぁ！たくにもして？」



そして抱っこをねだる拓弥くんを嬉しそうに抱き上げる実弥。



見つめていると、胸の奥が熱くなる。



今の状況を理解できてないし、
受け入れるのがこわい。



でも。




ひとつ、分かった。





ここでは…あなたは幸せなのね。

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