いれかわっちゃった！？ ☆番外編☆

おはぎ7(暁夢主) ページ7

＊
(現代)

目の前にいる実弥(大)が

「拓弥？リビングにお菓子あるから食べておいで？」

そう実弥(小)にいうと

「はあーい！」


走って奥の部屋へ行ってしまった。
……どうやら実弥と思っていた(小)は、
拓弥という子供らしい。

あまりにも似すぎていて、
鬼の仕業と勘違いしたのか……。
慌ててしまった。

では……この実弥(大)が本物の？




私と実弥と二人きりに。
じぃっと見つめてくる実弥は、いつもの隊服に、単羽織ではなく、西洋の…服。

そして、なんだろう……この違和感。
いつもより、物腰が柔らかい感じがする。


「A…」


どくん…
名前呼んでくれたの？



でも突然わた、わた、わたしの頬に触れてくるなんて！普段しない実弥の行動に飛び上がる身体。


「ひゃぁ！急にどうなさったのですか？」


手を払いのけ、後退りすると


「おィ。さっきから変だぜ？」


「え？私は…いつもと変わらないです！」


変なのは……実弥でしょ？




「…ま、いいわァ。後でな？」

そう言いながら「着替えてくる」と、
別の部屋へと行ってしまった。


はああぁ。
心臓がまろび出てしまう。
胸に手を当てると
まだ、ばくばくと暴れている。


どうしよう…実弥があんなに優しい表情するなんて！


それに何？この胸が締め付けられるような痛みは…
少しでも、彼に触れたいと思ってしまった私は


いけない！！
はしたない女だわ！！！



りびんぐ？とやらに向かえば、先ほどの実弥(小)もとい……拓弥くん？が、木の枝のような物を食べようとしていた。


止めなければ！！



「あああ！そのような物を口にしてはいけません！」


急いで取り上げると、驚く拓弥くん。
間に合って良かった……。


「うわぁぁん！ママかえしてぇ！それぼくのだもん！」


「な…何言ってるの？木の枝など！食べたらだめです！！喉にささったらどうするんですか！」


「ぼくのト○ポだもん！」


ぷぅぅ！！と、膨れ面の拓弥くん。


「おたんじょうびのおてつだいしない！」


その言葉を聞いて思い出す。



あ……実弥の誕生日。



そうだ！！私、実弥の為に料理を作ってたんだ。
りびんぐの向こうに続く、台所のような場所へと戻り、作りかけのおはぎを見つめる。




全く記憶はないが、
私が作っていたであろうおはぎの続きを作るか。



井戸は…どこかしら…。



そして窓の外を見て倒れそうになる。

へ、へ、部屋がぁ……




浮いてる！

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