おはぎ16(出来ちゃった夢主) ページ16
***
きっと……
この時代の私は実弥(仮)に対してこんな態度しないんだろうな。
でもさ、会ったことない昔の私に嫉妬してるなんて…
恥ずかしくて口が裂けても言えないや。
色々考えすぎて、顔色がコロコロと変わる私を見て心配したのか、実弥(仮)が覗き込んで聞いてくる。
実「オィ……どうして泣くんだァ?」
もう…か、顔が近いいい!!
端正なお顔がぁ…
はぁぁ、近くで見れば見るほど……実弥だ。
でも私は、ここで生きてるAじゃないもん……
令和のAなんだもん。
「しらない」
実「はァ?しらないって…ンだよ、それェ」
どうせ話したって……信じてくれるわけない。
偽者と分かって、冷たくされたら…
いくら本物の実弥じゃなくても
辛いじゃん……
表情を読み取られたくなくて、ふぃっと
そっぽをむいた。
実「何か…あったのかィ?」
私がこんな態度取っても心配そうに気遣う実弥(仮)は、やっぱり同じ魂の人なのかもしれない。
同じ魂……
「あ……」
そう思った瞬間
突然、全身に電流が走る。
同時に不思議な感覚に襲われる。
こんなの、初めてだ。
実「おィ、大丈夫か!!」
実弥がふらつく私の身体を支えようと触れた瞬間
頭から胸の辺りにビリビリと衝撃が走る。
「ああ!!」
足の先から頭にかけて、ゾワゾワと鳥肌が立つ。
私の心が……魂が……実弥と共鳴して……る?
そして、何か…映像が……見える
あれは…実弥(仮)との幼少の……私?
いや、私はあんな服着たことないし、
何かが違う。
霞がかってしっかり見えないが……
あのような長屋みたいな所に住んだこともない。
でも、分かる。あれは、私だ。
もしかして…これが前世の……記憶?
何があったのかはよくわからないが……
実弥は、この時代でも、私にとって大切な存在だった。彼は、死と隣り合わせで何かを守ろうとしている。そして、私も……それに深く関わっていたのか……
ズン……と、心に突き刺さる。
そう思うと、涙が止まらない……
そうか、私は…これを思い出すためにここに来たのか。
私の…大切な、大切なひと。
「実弥……少しだけだけど、思い出したよ…」
昔、なかなか伝えられなかったこと
ちゃんと言わなきゃ
「昔から私と一緒にいてくれてありがとう。今日は、特別な日だね?お誕生日、おめでとう!大好きだよ…!」
実「A?オィ、身体が……透けて……!!」
おはぎ16 大正へ帰還ー(暁夢主) ー完ー→←おはぎ15(出来ちゃった夢主)
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えのき(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉ちゃんありがとう(*^^*)遅くなり申し訳ない!やっと終わりました(笑) (2022年3月3日 7時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 完結おめでとう!!えのきちゃんのペースで、また新作待ってるでぇ〜🤗 (2022年3月2日 17時) (レス) @page20 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - ユイぱさん» ユイぱさん。コメントありがとうございます!あと少しお付き合い宜しくお願いします(*^^*) (2021年11月29日 23時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
ユイぱ(プロフ) - すごく面白いです!何より2人の反応が……笑話の更新が待ち遠しいです! (2021年11月29日 15時) (レス) id: 21c5274ef7 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - あさひゆうひさん» あさひさま。コメントありがとうございます。下の読者様とほぼ同じメッセの内容(書き方)に、えのきは1人で爆笑しておりました。流石です!昨日ログイン出来ず、何故か数話消えてしまい(笑)明日完結出来ないかもと焦っております。…頑張ります(笑) (2021年11月28日 17時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
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