いれかわっちゃった！？ ☆番外編☆

おはぎ2 ページ2

＊＊＊


いや、私。
どこから来た？？




違う、どこに来ちゃった！？




タラリ……と嫌な汗が垂れる。
とりあえず……話を合わせるか……


「そ、そうだよね。ま、待ってて？今作るから！！」


慌てる私を見つめる実弥。


「ちょっと待てェ」


肩に手を掛けられると、ギクッ！！としてしまう私。
顔…ヒクヒクしてない？大丈夫？


「な……何？」


いきなり首筋に顔を寄せてスン…と、匂いを嗅ぐ。
……


「オメェ……いつもはこんな匂いしねェよな？」


横からじろじろ私を見つめてくる実弥。
ヤバイ……シャンプーそれとも……柔軟剤とか？？
そして、周りが気になりすぎて、自分の服を見てなかった私は、己の装いに固まる。


「あれ…着物……？」


私、Tシャツ、ジーパン、エプロン姿だったはず。
どうして着物なんて……


「何言ってンだァ？いつも着物だろォ？…」


「あ……ああ、そうよね！あははは。私ったらぁ、なぁに言っちゃったりしてるんだろ？あ！匂い匂いね！さっきお花を触ったからかな？何か匂う？？ごめんねぇ！さぁ〜て、ご飯ご飯！！」


「は？おィ、A？」


ひきつる笑顔で急いでその場を離れ
小走りに台所へ戻り、引き戸を閉めた。


やば……絶対怪しいよね？
てか…ここは一体……何処なの？！


台所をぐるりと見渡すが、

所謂……文明の利器というものは存在してない。
まるで…明治か、大正か……？
まな板の上には、切りかけの野菜と、釜戸には、
なにやら鍋の中に作ってある煮物。


「作る言ったけれど…」ねえ、どうやって作るの？？


あああ！！
無理だし！！


台所の小さな窓から外を眺め、


「逃げるか……」


でも、ここからは出られない。
台所の戸をそーっと開け、キョロキョロと辺りを伺う。



「よし。居ないな」



裏庭を駆け抜け立派なお屋敷を出る。

にしても、あの実弥(仮)金持ちか？
とんでもなく広い敷地にあのお屋敷。

一体何をしたらあんな家を持つ事が出来るのだろう。謎すぎる。



暫く歩くと、向こうからイヤに派手な男の人が来る。


んん？ちょっと待って……宇髄先生じゃん。
でも、何なんですか？その格好は……。


いや、待て。落ち着けA。
先生のそっくりさんかもしれない。


とりあえず、気づいてないフリをするんだ！
なるべく目を合わせないように…は無理だったか。


「よ！Aちゃん！あれ？不死川は？」

「えーと、あのぅ、し、失礼します！」



もうやだ！！
本当にどうしよう！！

おはぎ3(暁夢主)→←おはぎ1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す