気まずい空気 ページ9
***
さすが椙崎さん。
あっという間にその場をおさめた。
「ふん…ま、そういうことなら仕方ない。早く慣れて、私の相手してくれるのを待ってるよ?」
「芥見先生、どうぞこちらへ」
かのこさんが現れると、ブツブツ言いながらも席へ向かった。
二人の後ろ姿を見送ると
安堵する。
はぁ……よかった。
「皆様申し訳ございません、私が不慣れなせいで…」
そんなの仕方ないわよ?と私の背中をポンポンと
軽く叩く椙崎さん。そして宇髄様と実弥に顔を向けると
「初めまして。私がAちゃんの母親がわりの椙崎です。さあ、私の部屋へ行きましょう」
こうして、4人で奥の部屋へと行った。
*
戸を閉め、椙崎さんは二人をじぃっと見つめると
笑いだした。
「不死川様と仰いましたか?先ほどは、Aを助けていただき、ありがとうございます。でも、まさか一晩買うと仰るなんて……よほどAを好いていただいたのかしら?」
含んだ笑みを実弥に向けると……
「は?いや!そんなんじゃねェ!!あの客がしつけぇから!たまたまだァ…」
実弥は耳まで赤くし、フイっとそっぽ向いた。
「ヘエ、たまたまねぇ…不死川ぁ、そんな事言ってると誰かにAちゃんかっ拐われるぜ?」
「…るせェ!」
「女将さん、すいません、不死川は女に慣れてねぇんですわ」
ゲラゲラ笑いながら椙崎さんに言った。
私はなんと返答して良いのか分からず、
ただ黙ってその場にいた。
「クスクス……まぁ、あなた方のお人柄はよくわかりました。さあ、時間がありません。本題に入りましょうか。」
「そうだな。」
宇髄様が真剣な表情になり、実弥と相づちする。
「聞いていると思いますが…うちの……和子ちゃんという女給さんが突然姿を消しました。あの子が何も言わず何日も無断で休むなどあり得ないんです。他の店の女給さんも……店からの帰り道に姿を消してるんです」
「おそらく……」
宇髄様が実弥と顔を見合わせ何か言おうとした時
「もしかして…鬼の仕業でしょうか?」
椙崎さんが先に二人に聞いた。
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芳美(プロフ) - 前にメッセージありがとうございました♡読み始めたばかりで返事の仕方も分からず…(>_<)実弥のラスカルの画像も何故か消えてしまいました^^;これからも楽しみにしてますね♪ (2022年11月23日 18時) (レス) @page38 id: 7b568aa020 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 実弥LOVEさん» この作品を面白いと仰ってくださり本当にありがとうございます。とても嬉しいです。パスワードですが、すみません、誰でも閲覧できるこちらではお教え出来ないので、メッセージに問い合わせいただけたらと思います(^-^) (2022年5月18日 20時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE - 暁に風想ふ。凄く面白いです。この続編のパスワード教えて下さい。 (2022年5月18日 16時) (レス) @page50 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - あのぅ....えのき様!私も占ツク作家デビューしたんですよ!鬼滅の内容で、「師範はご都合血鬼術と格闘中」っていうんですけどぉ....←さらっと宣伝すみません......ぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです! (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - ひゃぁ....やっぱりえのき様の作品はどれも目から水の呼吸が止まりません....。過去作をもう一度読んでいるんですが、やはり同じところで...あぁ.....新しい発見や伏線回収でさらにキますね....。ありがとうございますぅ.....あぁ (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)
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