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秘めた想い ページ12

***


横山先生を外まで見送り
店の中に戻ると、宇髄様と実弥の席には
いつの間にか先輩女給が何人か座っていた。


キャッキャと笑い声が聞こえ、なんだか楽しそう。
少し遠くからその様子を見ていると隣に座る先輩女給が実弥の肩や腕に触れ、身体を寄せていた。


見たくなかったな……


気がつけば、背を向け店の裏へ逃げてしまう。




誰もいない場所。微かに店内の音が聞こえるが、
実弥が女給とジャレ合う様子が視界に入る事はない。



林檎箱を椅子にし、腰掛けるとため息をつく。






「はぁ……何逃げてんのよ…どうして…」







泣いているのだろう。


バカな私。











「Aちゃん?」


振り返ると、椙崎さんが後ろにいた。


「すみません…勝手な事をしてしまいました。
直ぐに戻ります。」


立ち上がろうとすると、椙崎さんは隣に座り


「少し…話をしましょうか?」


そう言い、微笑んだ。















「不死川さんとの関係を教えてくれないかしら?」

驚いて椙崎さんを見ると「……好きなのね?」と、
聞いてきた。

「あ…あの、、」

「隠さなくていいわよ?あなたの顔を見たら分かるしね?」







「実弥とは……幼馴染みなんです…」



そして、椙崎さんに全てを話した。


昔の長屋の話
私が薬学に携わっていたこと
縁談……
鬼の話




そして、勘当された話。




椙崎さんは、時に笑顔で、時に顔を歪ませ


最後まで聞いて下さった。



「そう……色々あったのね?」


「……はい。今回、蜜璃さんと宇髄様が来店され、この話を聞いた時は、せめてものご恩返し……そう思っていたのですが、まさか……」


「まさか不死川さんが来店されるとは?てことね?」


優しく微笑みながら私に聞いてきた。


「はい……」


「Aちゃんは、どうしたいの?彼の事」






「……え?あ、あの……」






「クスクス……分かりやすい子ね?……まあ、あなたが何か仕掛けなくとも……うふふ。きっと大丈夫よ?」



……何が大丈夫なんだろう?



「さあ、お店に戻りましょうか?宇髄さんが心配して、私の所にいらしたのよ?Aちゃんが、店の奥に行ってしまい、戻って来ないって。」


……見られてたんだ。


「すみません」


「さあ、そんな顔をしたらだめ。美人が台無しよ?
もっと自信持って?あなた人気者なんだから。宇髄さんと、不死川さんの所に戻りましょう」


私の背中を優しく擦ってくださった。

じれったい! ー宇髄side→←・



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥   
作品ジャンル:恋愛
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芳美(プロフ) - 前にメッセージありがとうございました♡読み始めたばかりで返事の仕方も分からず…(>_<)実弥のラスカルの画像も何故か消えてしまいました^^;これからも楽しみにしてますね♪ (2022年11月23日 18時) (レス) @page38 id: 7b568aa020 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 実弥LOVEさん» この作品を面白いと仰ってくださり本当にありがとうございます。とても嬉しいです。パスワードですが、すみません、誰でも閲覧できるこちらではお教え出来ないので、メッセージに問い合わせいただけたらと思います(^-^) (2022年5月18日 20時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
実弥LOVE - 暁に風想ふ。凄く面白いです。この続編のパスワード教えて下さい。 (2022年5月18日 16時) (レス) @page50 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - あのぅ....えのき様!私も占ツク作家デビューしたんですよ!鬼滅の内容で、「師範はご都合血鬼術と格闘中」っていうんですけどぉ....←さらっと宣伝すみません......ぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです! (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)
しおちゃん - ひゃぁ....やっぱりえのき様の作品はどれも目から水の呼吸が止まりません....。過去作をもう一度読んでいるんですが、やはり同じところで...あぁ.....新しい発見や伏線回収でさらにキますね....。ありがとうございますぅ.....あぁ (2022年3月29日 22時) (レス) @page45 id: 00486be8b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年10月17日 8時

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