傍に… ページ31
＊＊＊
気がつけば……
心配そうに私を見つめる実弥がいた。
「A？随分と魘されてたけど……大丈夫か？」
汗びっしょりだ……。
なんだ……。
私を呼ぶ声は、実弥だったのか…
「ん……ごめ……私……」
とめどもなく溢れてくる涙
何だか…得たいの知れない感情と闘っていると
そんな私をそっと抱きしめてくれる実弥。
背中に手を回し、服の裾をきゅっと握った時
スーツだった事を思い出す。
「あ……ごめん、スーツ汚れちゃう」
離れようとすると、抱きしめる力を強めて言う。
「アホォ、ンな事気にすんなァ」
そう呟くと、わたしの頭を優しく撫でてくれた。
それが何とも心地よくて、次第に乱れた呼吸が
落ち着いていく。
「……落ち着いたか？」
「ん……」
実弥に抱きしめられると、私がどれだけ不安になっても一瞬で訪れる安心感。
実弥の胸に顔を埋めると大好きな匂いを胸いっぱいに吸い込む。
「……おィ。匂いかぎすぎだァ」
「ァ…バレた？」
下からチラリと実弥を見つめると
「まったくコイツはァ…」とつぶやきながら
顎を掴まれ実弥が近づいてくると
はむ…と、唇を重ねられた。
少し落ち着くと夢の話をする。
「あのね？さっき変な夢を見たんだ……なんかね？夏祭りの帰りに……襲われて…テレビの観すぎかなあ？イヤにリアルだったわ」
そう実弥に伝えると、ピクリ…と表情が変わる。
「お前……まさか……」
「ん？まさか？何？」
「……いや、何でもねェ。恐かったから泣いてたんかァ？」
いや、そうじゃないんだけど。
心配かけたらダメだよね。
「…かも。だってぇ、気持ち悪いの出てきたんだもん！」
そう返す私を見て、「まだまだガキだなぁ？」
と、クツクツ笑う実弥。
ああ、でもこんなんで、刑事の奥さん務まらないよなぁ。実弥に心配させちゃって…
本当にダメだなぁ
「ごめんね、着替えを取りに来たんだよね？」
「ん？あァ。」
準備したものを渡すと「わりィな」と受け取った。
子供達の寝顔を見にいった後、
「落ち着いたら帰るから」と私に言い、そのまま玄関へ向かう実弥。
その後ろ姿を見つめると、つい、抱きついてしまう。
「！！…どーしたァ？お前、やっぱり変…」
私の方へ向いた瞬間自分から唇を寄せた。
指と指を絡め少しでも実弥を傍に感じたかった。
「…淋しい。早く帰ってきて。話たいこと沢山あるから」
「あァ。留守ばかりでわりィ。また電話する」
そう言って出掛ける実弥をいつまでも見送った。
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柚葉(プロフ) - ドキドキ💦😵 (2023年1月7日 5時) (
レス) @page49 id: d20b43a216 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - ヒロインちゃんと子供が無事でありますように。母子共に無事でいて欲しいです。 (2023年1月3日 17時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - すみません。ありがとうございます。 (2023年1月3日 12時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - kanayamamoto112さん» わわ！楽しみと仰っていただきありがとうございます。益々更新頑張れます！心配になっちゃいますよね？波乱たっぷりで申し訳ないです(;ﾟ∇ﾟ)後程アップしますので少々お待ちを。また、ここで説明しきれないので、こみゅにメッセージしました。ご確認くださいませ。 (2023年1月3日 11時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 良かったです。ヒロインちゃんと不死川さんと子供達の親子で一緒にいるシーンが好きです。ヒロインちゃんと不死川さんの息子の拓弥君と煉獄さんと詩乃さんの娘ももかちゃんの子供達の恋の行方も楽しみです。炭治郎や禰豆子やカナヲ達の登場も気になります。 (2023年1月3日 11時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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