出来ちゃった！？ 5 【不死川実弥】

おとこのこの心理 ページ24

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幼児でも、一人前に誰かに恋をするんだなと
気づかせていただきました、
実弥パパと、Aママです。








食事中も…



「たくちゃん、もものからーげあげる」



拓の様子を伺いながらいつものように
おかずの交換を試みる桃ちゃん。
ふだんなら、ぼくの○○あげる！って仲良くやるのに、プイッとそっぽ向く拓。


あらら。
真っ赤になっちゃって。
本当に、素直じゃないんだから。

まったく……誰に似たんだろ？

あんまり素直じゃないと
桃ちゃんに嫌われるわよ？





「拓、桃ちゃんが唐揚げくれるって？拓の好きなおかずじゃない。ねえ、何か交換したら？」


「……いい」




拓のそっけない態度に桃ちゃんは、シュン……とする。




「ほらぁ、女の子にそんな態度して！
嫌われちゃうわよ。ねえ、パパ？」

実弥の顔を見ると、口に手を当て、なんとも複雑な顔をしていた。




「アァ、まぁなァ……。だが拓の気持ちもわからなくはねぇ」





ん？なぜそのような顔をするのだね？





「ふーん、実弥にも経験あるんだー、へー好きな子に、意地悪しちゃうんだ。実弥も？」



ジロリと実弥を見つめると



「は？昔の話だァ。あン時お前に……」


あン時いつ？そんな覚えないんですけど？


「なんの話？」

「は！なんでもねェ。それより、メシ食おうぜ」



何か誤魔化そうとする実弥。

昔？あン時って……何時なんだ？？？



無心にご飯を食べ始める実弥を見つめ

記憶をたどるが、そんな事された事ない。



へええ。ふーん……私ではなく、他の女の子にしてたんじゃないの？

実弥の"昔の記憶"とやらに

ヤキモチを妬く私だった。









「大昔…おめェにしてたんだよ……」


と、ボソリと呟く実弥の声は、どうやら私の耳に届かなかったようだ。

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