出来ちゃった！？ 3【不死川実弥】

太陽のような人 出逢い番外編4 ページ12

＊

「先日は、すまなかった！！！」
いきなり謝る煉獄さん。

「え？どうして……謝るんですか？あの日、
約束をすっぽかしたのは、私ですよ？」

そう。私の一方的な感情で……
失礼な事をしたのは私。
それなのに、どうして謝るの？
困惑していると、煉獄さんは私に近づき
私を見つめながら言った。


「あの日、店まで来てくれていただろう？」





「どうして……それを……？」





「君の走り去る姿を見たんだ」

見られてたんだ……。
私、どんな顔していたんだろう。
あの綺麗な彼女を見て……
勘違いに気がついて……
恥ずかし過ぎる。


「直ぐ追いかけようとしたが…
見失ってしまった。君のカフェまで行ってみたが……見つけることが出来なかった。こちらが、
食事に誘っておきながら、申し訳なかった！」

眉毛を下げながら私に謝る煉獄さん。
謝ることなんてない…違うのに。

「……違うんです。私……煉獄さんに食事に誘っていただけて、本当に嬉しかったんです。
毎日お話させていただいて、私……あなたの事を……。でも、あの日、彼女といる所を見てしまって……」

「彼女？誰だ？それは？」

キョトンとしている煉獄さん。

「え？煉獄さんのお店に和服の……綺麗な……
あ……ごめんなさい…。」
思いだしたら、勝手に涙が零れてくる。
ばか！どうして泣くの？

煉獄さんが困ってしまうでしょ？


暫く沈黙していた煉獄さんが…
優しく私を見つめてきた。



「これは…君に期待して良いということだろうか？」



へ？



その燃えるような赤い瞳から
目を離す事が出来ない…



「煉獄……さん？」



「俺は、君の事が好きだ！！」



「へ…？」

煉獄さんが私の事を？

驚く私の顔を見て…
また眉毛を下げて私の返事を待っているようだ。
今、はぐらかしたりしたら
きっと後悔する。そう思った。


素直な気持ちを

「私も煉獄さんの事が好き」

伝えた瞬間赤い瞳が輝きを増し
笑顔になっていく。

「君を大切にする！俺と……付き合ってくれないか？」


「はい！……嬉しい。私で良かったら…」

私も最高の笑顔を向けると
彼は目を細め嬉しそうにする


「今、君に触れたいが良いだろうか？」

「は、はぃ…」

返事をし、俯くと、するりと彼の指先が私の髪を優しくなぞり、そっと抱きしめられた。




その後、彼女の事を聞くと

「うむ！許嫁だがしっかりと断った！俺は君が一等好きだからな！この話はこれでおしまいだな！ハハハ！」

え？大丈夫なの！？


ー完ー

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