検索窓
今日:22 hit、昨日:27 hit、合計:85,725 hit

本音の夜 ページ3



実弥からなかなか連絡がこない。
スマホを目の前に置き、結絆のお世話をする。

暫くすると

《連絡取れたから心配するな》

実弥から連絡が来た。

良かったぁ……。少しホッとする。



───



そして……入院最後の夜病院恒例のイベント。

看護師さんが赤ちゃんを預かってくれ
ママ達は暫しの時間、先生とお茶会をする。

「明日はいよいよ退院ですね?赤ちゃんのお世話はどうですか?」

あるママが話し始める。
「はい……うちは二人目なのですが、一人目が男の子でしたので、まるで違って……一番驚いたのは……女の子って、頭…いい匂いしますね?長男は可愛いかったけど、汗の匂いというか……臭かったので……」

「わかります!うちも臭かった!」

何人かのママが分かる分かる!と話しに賛同する。
その横で、詩乃さんはずっとうつむいていた。



「男のお子さん……いいですね。私には……」

「詩乃さん……女の子二人って私は羨ましいよ?
煉獄さんも喜んでたんでしょ?」

「私が煉獄を名乗れるのは……今日が最後だと思います。明日、煉獄の父が手切れ金を持参すると……。」


は?何それ……金で解決って…

煉獄のお父さんには、会った事ないけどさ
詩乃さんを悲しませる奴は許せないんだから。


「ね……詩乃さん!!本当に……それでいいの?
私…詩乃さんも煉獄さんにも…後悔させたくない。だから……本当の気持ちを教えて?」

「Aさん……」
詩乃さんは少しうつむき一呼吸……
ふう……っと整えるとポツリポツリと
私に話し始める。

「本当は…別れたくない。ずっとずっと杏寿郎さんの奥さんでいたい。愛してるの。私には杏寿郎さんしか……いないの。彼を失ったら……私はどうやって生きていったらいい?もう……どうしていいのか……わからないの。」

肩を震わせ…胸の内を明かしてくれた。
詩乃さんは…本当に煉獄さんを心から
愛してるんだ…。きっと、煉獄さんも。

「詩乃さん、煉獄さんを信じて待とうよ?
きっとあなたを守ってくれるよ!!
もちろん、私も実弥も!!あなたの味方。
生まれて来てくれた赤ちゃんの為にも
今出来る事しよう。」


詩乃さんの青ざめた顔が少し明るくなる
「Aさん…あなたと出逢えて良かった。
なんだか昔から友だちみたいね?」


言われてみれば……


「昔……友達だったかもよ?もしかして前世とか?」

「そうだね?杏寿郎さんと、ご主人も。
なんか…仲良いよね?」

お互いの顔を見合せながら、笑いあった。

運命の日→←☆緊急事態



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (146 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
519人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

えのき(プロフ) - 澪凪さん» みいちゃん大丈夫だよ……亀更新か……兎になるかは気分次第だけど、まだまだ続くと思われます! (2021年8月14日 21時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» もうそろそろ続編移行します……。ええ、続き、ダラダラ書きます。 (2021年8月14日 19時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - えのきさん» えっ、ちょっえ!?いやだ、打ち切りはいやだあ!10章でも20章でもついていくから打ち切りはいやあああっ! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - えのきさん» う、打ち切りはいやだよおおお!!私このお話大好きなのっ!!!10章でも何章でもついてくから打ち切りはいやあああっ!! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» や、やっとです……はい、終わる気しません(笑)あははは。もう、いっそ打ち切りにするか……(笑) (2021年8月6日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えのき | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年7月17日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。