はじめての大喧嘩 ページ23
朝
昨日は、ほとんど眠れなかった
リビングに行くとそこはシンと静まりかえっている
いつもの朝食のいい匂いも
キッチンに立っている抱きしめたくなる後ろ姿も……
オレの名を呼ぶ愛しい声も…
ー実弥、おはよう、早くご飯たべてー
優しく微笑むその顔も…
無かった
虚しいな…
自業自得ってやつか…
「はぁ…オレが一番のクソだなァ…」
早く……Aに会いてぇ……
車に乗り込みAの実家に向かう。
ーーーー
ピンポーン
はいどうぞー
お義母さんが迎え入れてくれた。
「昨日は…ご迷惑をおかけしました」
深々と頭を下げる
母「あらぁ、大丈夫よ。Aの部屋に行ってくれるかしら?」
「ありがとうございます」
挨拶すると2階の部屋へ行く。
「A…」
少しずつ近づいて抱きしめる。
オレの腕の中で、カタカタと震えるA。
「悪かった……お前が居ないとだめだ…」
オレの背中をきゅっと握る。
『実弥…すごく会いたかった…私から家を出ていったのに……バカだよね私……。』
「オレも会いたかった……。仕事の事でイライラしちまって……お前に当たり散らしてた。本当に情けない……イヤな思いをさせて…悪かった……目の前から居なくなって気がついたんだ。お前がいないとだめなんだよ、オレは…」
『そんなの!私も同じだよ。私も実弥がいないとだめなの…お願い…そばにいて…』
Aの頬を震える手で包む。
「キスしたい…」
『私も…キスしたい』
唇が触れ…ゆっくり離れる
「A…愛してる……」
『私も……愛してる…』
もう一度唇を重ね……強く抱きあった。
「帰ろうか……」
『うん…帰ろう』
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しほニャン - 更新楽しみにしています。 (2021年1月14日 21時) (レス) id: 0604561815 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し - 続編おめでとうございます!続きも楽しく読ませてもらいますね〜(*^_^*) (2021年1月10日 23時) (レス) id: ff085d1bee (このIDを非表示/違反報告)
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