友達じゃない ページ12
奏視点
私はAが嫌いだ
大学に入って間もない頃、Aと出会った。
1人でうろうろしているAに声をかけたのは私。
はじめから好きなタイプではなかった。
大人しく、控えめ。私と真逆のタイプ。
でも自分より格下の子と一緒にいれば私が目立つ
と思い、表面だけ仲良くする。
言わば[おかざり]ってやつ。
大学生活が落ち着いてきたころ……
前々から気になっていた先輩から声をかけられた。その先輩は、サッカー部でエース。背も高く、かっこいい。当然女子に人気がある。
そんな先輩が私と仲良くしたいと言ってきた。
ほらね…やっぱり私は皆と違う
優越感に浸っていた。
先輩とよく話すようになったある日
「あのさ…いつも一緒にいる女の子いるでしょ?」
奏「ああ、Aですか?」
「あの子さ、、可愛いよねー。ね、今度紹介してよ?お願い!!」
先輩は、手をあわせて懇願してくる。
奏「え…?」なにそれ…?
私じゃなくてAなの?!
「今度話す機会作ってよ?じゃあ、俺練習行くわー。またなー」
そういうと去っていった。
どうしてAなの!
私は唇を噛んだ。
先輩は、Aと繋がりがほしくて私に近づいたんだ。
どろどろとした黒い感情が渦巻く。
悔しい!!!
先輩には、何度か聞かれたが、最後まで会わせなかった。しばらくすると、私の元にはこなくなった。
その後も近づいてくる男は、A目当てが多く、その度に悔しい思いをする。
そんなことも知らずにAは、へらへらしている。むかつく。
2年生になったころ、Aから実は結婚していると打ち明けられた。
でも、周りには言わないでほしいと頼まれる。
知っているのは、私と、さえ、優のみ。
数学教師だと聞いた。
お見合いでもしたんか…?
はは。どーせくそ真面目な平凡な男だろう。
それにしても教師とは、安定を選んだもんだ。
まあ、これで他の男に言い寄られても絶対に断るから都合がいい。
妙な納得をした。
ある時大学構内のベンチに座っていると、反対側から長身の見たことない人を見かける。
!!!
太陽で白髪がキラキラ光る
長い睫毛ときれいな目
筋のとおった鼻
かっこいい…
でも、その日以来大学のどこを探しても彼は見つからなかった。
大学生ではなかったのか…
ところがあの日、彼を見つけた。
さえ達に声をかけようかと騒いでいると、彼はこちらを向く。
チャンスと思ったのに
彼が
Aの旦那だった
くやしい…
Aをどうしても傷つけたくなった。
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しほニャン - 更新楽しみにしています。 (2021年1月14日 21時) (レス) id: 0604561815 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し - 続編おめでとうございます!続きも楽しく読ませてもらいますね〜(*^_^*) (2021年1月10日 23時) (レス) id: ff085d1bee (このIDを非表示/違反報告)
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