出来ちゃった！？ 【不死川実弥】

言えないよ ページ20

＊



実弥は、検査薬の空箱を持って私に言った。



「結果はァ？」



私からの返答を待っている実弥に
飛び付き本当は陽性だったよ！と言いたい。
正直嬉しかったもん……



でも自分の置かれている立場を考えたら……
……言えない。



だって……私達は……
まだ付き合い始めたばかりで。
私18だし。



なんなら……私、まだ高校生だし……

実弥は警察官だし……
バレたら本当にやばいと思う。



悠太との事があって
あの時、実弥が傍に居てくれなかったら
彼の支えがなかったら……
私はきっと潰れていただろう。




だから実弥だけには迷惑かけられない。








「ん……気のせいだった」








「はァ？」









「だーかーらぁ、体調悪かったからさ、、
念のため調べてみたけど、陰性だった」









「だから、実弥は気にすることないから！！」








「結果……今やったんだろ？見せろ」








「へ……？」







困った……絶対勘ぐってる……。
納得してない顔だ。


「え……あっ！そうそう。棄てちゃった！
良かったぁって思って、ポイってしちゃったから……てね？」

「だからさ？実弥に迷惑かかるような事には
ならないから。ね？この話はおしまい」







実弥は、まだ私を顔を見ている。
私は目を合わせること出来ず、
視線を泳がせる



お願いだから……
そんなに見つめないで……








そんな私をグイっと引き寄せ
実弥はふわりと抱きしめ言った。








「お前さァ……昔から嘘つくの下手だよなァ？」









「へ？」









「お前……嘘つくとき…左眉が上がるって
知ってた？」

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