すれ違い75 ページ32
Aside
よかったぁ、かわいい理由で。
何かあったわけではないみたい。
……ま、それはさておき。
《どうして、謝ったの》
さっきから考えてるけど、全然わからない。
バカだからかなw
まふ〈僕、ずっと西野さんは悪い人だって勘違いしてました…でも、この間気づいたんです。西野さん、SAITOって漫画家知ってますよね。〉
なんで、なんで、それをまふくんが……
まふ〈僕、彼の漫画が大好きだったんです。大好きだったから色々調べてたら、本当の彼を見つけました。彼のツイートに西野さんはたくさん出てきます。それをずっと見てたら、わかってきたんです。西野さんはこき使われてた〉
斎藤さんのツイート……
そんなに私、出てきたの…?
知らなかった。
まふくんは打つのが速くて、どんどんメッセージが送られてくる。
まふ〈きっと、辛かったと思います。今も、人と関わるのがちょっと怖いんじゃないですか……?〉
まふくんの言う通り。
裏切られるんじゃないか、見捨てられるんじゃないか、殴られるんじゃないか、操られるんじゃないか……
そんなことばかり浮かんでしまう。
それは彼方でも、まふくんでも、変わらない。
だから、大好きな人たちに嫌われないように頑張ってきた。
自分が傷つかないように頑張ってきた。
でも……まふくんは気づいてた。
……いや、違う。気づいてくれたんだね。
なにかが救われたような気持ちになる。
«気づいてくれて、ありがとね»
返信はこない。
涙がツーッと頬を伝う。
相川「西野…さん」
いつの間にか部屋のドアは開いていた。
きっと、私、今すんごくブサイクな顔してんだろうな、とか思いながらも
『なに……?』
と、涙を拭いながら答える。
相川「僕は、本当の西野さんの方が好きです」
ふと、思った。
彼方も気づいているのだろうか……
そしてどうやらまふくんはエスパーのようで、私の疑問をすぐに解いてしまう。
相川「そらるさんも、気づいてると思います。笑顔のこと、とか」
彼方には敵わないな…
何でも知ってるじゃん。
相川「1人で、抱え込まないで…そらるさんに言いにくかったら僕に言って下さい!」
ニコリと微笑む彼の笑顔は、本物なのかもしれない。
『あ、ありがとっ……』
カチカチと歯車は少しずつ動き始めていた。
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さくらんぼ*(プロフ) - あみさん» はい!とても、楽しかったです!毎日ライブに行きたいって思いましたww (2018年3月23日 23時) (レス) id: 2f30becb61 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 私もひきライ参戦しました〜!1日目なんですけどね〜!!最高でしたよね!! (2018年3月23日 22時) (レス) id: 5849be9443 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらんぼ* | 作成日時:2018年2月18日 10時