検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:42,624 hit

すれ違い75 ページ32

Aside


よかったぁ、かわいい理由で。
何かあったわけではないみたい。




……ま、それはさておき。


《どうして、謝ったの》



さっきから考えてるけど、全然わからない。

バカだからかなw



まふ〈僕、ずっと西野さんは悪い人だって勘違いしてました…でも、この間気づいたんです。西野さん、SAITOって漫画家知ってますよね。〉



なんで、なんで、それをまふくんが……







まふ〈僕、彼の漫画が大好きだったんです。大好きだったから色々調べてたら、本当の彼を見つけました。彼のツイートに西野さんはたくさん出てきます。それをずっと見てたら、わかってきたんです。西野さんはこき使われてた〉






斎藤さんのツイート……

そんなに私、出てきたの…?


知らなかった。




まふくんは打つのが速くて、どんどんメッセージが送られてくる。


まふ〈きっと、辛かったと思います。今も、人と関わるのがちょっと怖いんじゃないですか……?〉





まふくんの言う通り。


裏切られるんじゃないか、見捨てられるんじゃないか、殴られるんじゃないか、操られるんじゃないか……


そんなことばかり浮かんでしまう。

それは彼方でも、まふくんでも、変わらない。



だから、大好きな人たちに嫌われないように頑張ってきた。

自分が傷つかないように頑張ってきた。


でも……まふくんは気づいてた。

……いや、違う。気づいてくれたんだね。



なにかが救われたような気持ちになる。



«気づいてくれて、ありがとね»

返信はこない。

涙がツーッと頬を伝う。




相川「西野…さん」


いつの間にか部屋のドアは開いていた。


きっと、私、今すんごくブサイクな顔してんだろうな、とか思いながらも

『なに……?』

と、涙を拭いながら答える。




相川「僕は、本当の西野さんの方が好きです」


ふと、思った。
彼方も気づいているのだろうか……


そしてどうやらまふくんはエスパーのようで、私の疑問をすぐに解いてしまう。

相川「そらるさんも、気づいてると思います。笑顔のこと、とか」


彼方には敵わないな…
何でも知ってるじゃん。



相川「1人で、抱え込まないで…そらるさんに言いにくかったら僕に言って下さい!」


ニコリと微笑む彼の笑顔は、本物なのかもしれない。


『あ、ありがとっ……』





カチカチと歯車は少しずつ動き始めていた。

すれ違い76→←すれ違い74



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
設定タグ:そらる , 歌い手 , 小説   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくらんぼ*(プロフ) - あみさん» はい!とても、楽しかったです!毎日ライブに行きたいって思いましたww (2018年3月23日 23時) (レス) id: 2f30becb61 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 私もひきライ参戦しました〜!1日目なんですけどね〜!!最高でしたよね!! (2018年3月23日 22時) (レス) id: 5849be9443 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さくらんぼ* | 作成日時:2018年2月18日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。