すれ違い54 ページ11
Aside
ずっと聞きたかったこと。
8年くらいたって、やっと聞けた。
どうして、どうして、泣いてたの。
どうして、ギュッて抱き締めたの。
何も言わずにコーヒーを飲もうとしてたみたいだけど、空で。
一ノ瀬はこの質問から逃げられなくなった。
『もう…忘れちゃった……よね。そんな事』
マグカップを握り、はぁ〜… と溜め息をついている。
そんなに、答えたくないのかな。。。
聞かない方がよかった…?
『い、言いたくないよね。ごめん、なさい……』
一ノ瀬とまだ目が合わない。
一ノ瀬「西野は、何も悪くないよ。泣いた理由は、単純で、すごくかっこ悪いし、それでも、許してくれる?」
目が合ってドキッとした。
あの日と同じ感覚。
一ノ瀬は難しいことを言うから、何を言いたいのか伝わらないときがある。
けど、私でもなんとなくならわかるよ。
それに、きっとかっこ悪くなんかない。
あなたはいつだって私の目にかっこよくて、たくましい…そんな姿しか見せない。
一ノ瀬彼方でもそらるでも、それは変わらないよ。
だから、大丈夫。
私はあなたを許せる。
また、一ノ瀬と目が合う。
これは、話し始める合図。
一ノ瀬「俺、西野に好きって言ってもらえて…嬉しかった。すごく。俺が泣いたのは、自分の気持ちを伝えても、意味がないと思った、から。引っ越すことはずっと前から決まってた。」
そういうことだったんだ…
ん…?
んんん!?
つまり、一ノ瀬は私の事…ス、スス
一ノ瀬「俺は西野のことが好きなの」
グゥ〜
10時過ぎ。
朝ごはんを食べていない私のお腹が、
私の代わりに返事をし、
その場の空気を凍らせた。
97人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらんぼ*(プロフ) - あみさん» はい!とても、楽しかったです!毎日ライブに行きたいって思いましたww (2018年3月23日 23時) (レス) id: 2f30becb61 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 私もひきライ参戦しました〜!1日目なんですけどね〜!!最高でしたよね!! (2018年3月23日 22時) (レス) id: 5849be9443 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらんぼ* | 作成日時:2018年2月18日 10時