そらるの弟は睡眠と食事をよく忘れる。【歌い手/男主】

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Aside


自分の部屋に篭って約4日目。
↑A君の日付感覚です。


イラストやキャラクターを増やし､怖めのBGMを追加して､主人公の走るスピードも速めて改善する所は手を尽くした。

後は追加したキャラクターに声優さんを付けてもらうのと､効果音の追加編集してもらうのみ。
データは送って頼んでおいた。

パソコンからディスクを取り出し､ケースに直して机の上に置いた。


1口分の酔鯨を飲んだ。

両手を合わせて上にグィーッと持ち上げながら､身体を伸ばす。

スマホの電源を入れながら､僕は部屋を出た。


珍しくリビングが静かだった。
立ち上がったスマホの画面を見ると､6月11日の日付が出て来た。

真冬さんに会ったのが＿＿＿＿＿6日か7日だったから日付は4日､5日ぐらいかな。


そんな事を考えながら､チラッとリビングに貼られたカレンダーを見た。


？
待てよ？

5月3日に兄に寝たって聞いたから､3日後の6日に外出て真冬さんに会って＿＿＿＿＿＿って事は1ヶ月と1日！？

また知らぬ間に月日が流れていた！？


因みに今日6月11日は＿＿＿＿＿兄のツアー最終日で､兄は家に居ないようだ。

歌うのは好きだけど､あまり曲は聞かないから兄がどんな曲を歌っているのか全く知らない。



ピーンポーン！


静かな家の中にチャイム音が鳴り響く。


スマホをポケットに直しながら､インターフォンの画面を除く。

僕には見覚えの無い清掃員のような男の人が立っていたから出ずに､家中の鍵を掛けて回っている間にインターフォンは鳴り止んだ。


何だったんだろう？
そう思いながら僕はL○NEを開いた。


彼方ツアーの最終日で終わったら帰るから俺の分も夕食を頼んだ。


おぉ？
僕の行動が読まれてる？
まぁ､買い物行って作ろうか。


そう言えば真冬さんのLINEって聞いてないな。

また今度聞こうっと。


そんな事を考えていたら＿＿＿＿＿ベランダの硝子が勢い良く割られた。


僕が丁度部屋を閉めて出て来た所で＿＿＿＿＿
インターフォンに映った清掃員の男の人が､割られたベランダから入って来た。


清掃員？｢あれ？家に居るじゃん。
しかも1人？最高じゃねぇ。俺､男もイケるし。｣


ニヤニヤと笑いながら右手に小型ナイフを持ちながら､清掃員の男の人が僕に近づいて来る。

僕は怖くなり､ゆっくりと後ろへ下がった。

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