そらるの弟は睡眠と食事をよく忘れる。【歌い手/男主】

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Aside


A『あっ………切った。』


真冬さんと一緒にご飯を食べてから＿＿＿＿＿約1ヶ月と4日が経った。

久し振りに料理をする為､包丁を使っていた。

また制作するゲームの事を考えていたら､野菜を抑えていた右手の人差し指を切った。


ドクドクッ＿＿＿＿脈打ちながら右手の人差し指から赤い血液が出て来た。


どうしょうかな。
水で冷やすべき？お湯で流すべき？

悩んでいると＿＿＿＿兄がキッチンにやって来た。

僕の手が止まっている事に気付いた兄は＿＿＿＿僕の目線の先にある右手の人差し指を見た。


彼方｢ちょっ！
指切ったなら早く言いなよ！｣


兄に右手の人差し指を捕まれ＿＿＿＿ソファーに座らされ､消毒液をかけて絆創膏を貼ってくれた。


A『ありがとう､兄さん。
僕でも赤い血液って出るんだって考えてた。』


彼方｢はぁ〜？
人間なんだから出る気に待ってるだろ。｣


A『そう言う意味じゃなくて､いつも酔鯨ばっかり飲んでるから酔鯨が出てるのかなと思ってた。
あっ………そう言う設定もいいかな。』


彼方｢このゲーム制作馬鹿。
怒る気も失くしたよ。でも包丁には気を付けてよ。
俺も手伝うから。

それといつ寝た？｣


A『あっ………3週間前かな。
ちゃんと寝たんだよ？4日ぐらいだったかな。

他はずーっとパソコンの前に居たよ。ｴﾍﾍ』


彼方｢寝なさい！それにまた痩せた？｣


A『そうかな？
自分では変わってないように見えるけど。
後で体重計に乗って来る。

それより昼食を先に作ろうか。』


兄に貼って貰った絆創膏を見ながら､ソファーから立ち上がりキッチンへ向かった。


＿＿＿＿＿＿



そらるside


どうもそらるでーす。

今､俺は弟に悩まされている。

読んでいて分かるように､弟は寝ていない事の方が多く殆ど部屋から出て来ない。


出て来た時だけ料理を作ってもらう。
やっぱりボーッとした顔をしながら､料理を作っているAの顔を見ると心配になる。

ここ何年か眠そうで疲労している顔ばかり見ている気がする。綺麗な顔が隈で酷くなっているし､身体もだいぶ細くなった気がする。

だから後で体重計に載せる事にした。
今のAなら俺でも抱き上げられるはず。
↑(三十路には難しいかもだけど。)


Aの後ろから付いて行って体重計を見よう。

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