60 ついに ページ18
no side
コツン、コツン、と廊下に足音が響く。
音の主はNo.2ヒーロー、ホークス。
手には花束を持っていた。
今日は11月24日。
Aの18歳の誕生日である。
啓悟「失礼しまーす。ってまだ寝てたか。」
個室で1人、ベッドの上で人工呼吸器を着けて眠っていた。
最近になって自発呼吸も出来なくなってしまった。
目が覚める気配もない。
啓悟「てか凄い量の物だね。クラスの子からだね。
イレイザーヘッドが全部持って来たのかな。」
そして啓悟もその物の中に自分の持って来た花束を置いた。
啓悟「誕生日おめでとう。」
啓悟はよくここに来ていた。
それが出来る身分だからというのもあるが、やはり、ちゃんと会っておきたいのだ。
いつが最期になるか分からないから。
彼女の手にハンドクリームを塗る。
心音図の音しか鳴らない静かな部屋で。
啓悟「そろそろ起きなよ。」
それでも彼女は起きない。
そのとき、ガラガラっと部屋のドアが開いた。
そこに立っていたのは、Aによく似た女性だった。
啓悟「・・・・・・もしかして、この子のお母様ですか？」
契「・・・ええ。私は龍契。
その子の・・・・・・・母です。」
啓悟はなんとなくAの育った家庭環境を分かっていた。
啓悟「今更、何しに来たんですか。この子がこうなってる原因、知らないとは言わせませんよ。」
契「そうね。私は本当にバカなことしてた。」
契はゆっくりとAの横に行って、その髪を撫でた。
今、必死になって生きようと足掻いているAの髪を。
契「思ってみたらこの子ね、ずっと優しい子だった。私に攻撃すれば簡単に勝ててたのに絶対にしなかったのよ。バカな子。」
啓悟「今になって改心したと言うんですか？」
契「・・・・・さぁ。私もよく分からないわ。
でも、何故かしらね。今になって行きたい・・・・・いや、行かなきゃって思ったの。
担任の先生からこの子が意識不明だと聞いて、初めて。」
そう言って髪を撫でる手や目は、母親が愛しい子供に対してするようなものだった。
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える(プロフ) - 一気に読んでここまで来ました！そして契約の個性が解除されたシーンで泣いちゃいました・・・！夢小説で泣いたのは初めてです。生きれることになって本当によかったです！！続編と番外編はこれから読みますっ。 (2021年2月8日 3時) (
レス) id: 49e70c19e1 (このIDを非表示/違反報告)
羽(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2020年1月5日 6時) (レス) id: da11f27698 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - 続編おめでとうございます！夢主生きてぇぇーー!!めっちゃいい感じです、これからも更新ファイトです!!!! (2020年1月5日 1時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽 | 作成日時：2020年1月4日 16時
