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「Aちゃんじゃあないの〜。おや…その書類は……」
『…どうも。……稽古があるとのことでしたので、海兵さんに代わってお持ちしました』
「おォ〜〜、そうかい、わざわざありがとうねェ〜」
一瞬目を見開いたように見えたが、すぐににっこりと笑顔で書類を受け取ってくれた。
海軍本部にやって来て数日経ったが、食堂でも廊下でもあまり大将さんを見かけることがなかった、というより避けるようにしていたからまともに顔を合わせるのは元帥室以来かもしれない。
私より遥かに大きい身体に、海軍本部のトップに君臨する人だ。威圧感が半端ないから少しだけ緊張する。
そんな私の心情を読み取ったのか、「そんなに身構えなくても大丈夫だよォ」と言われてしまった。
「そういえば、毎朝外を走っているようだねェ〜。いやぁ、若いっていいなぁ」
『…知ってるんですか』
「もちろんだよォ。君を抜かせないかと頑張って後ろを着いて行ってる海兵もいるくらいだからねェ〜」
『あぁ…それはまぁ、気づいてましたけど……』
確かに結構本気で走ってはいたし、後ろを着いてきている気配にも気づいていた。
ただ、七海と灰原が、普段から競っている相手がいないだけでこうもつまらないのか、と普段より早めに切り上げている。
実際走っている時間は30分にも満たないだろうし、時間もそこそこ早いはずだ。
……一体何時に起きているのだろう。元帥室にいたときも思っていたが、改めて彼を──────彼の周りや身体に憑いている呪霊を見ると、かなり疲れていそうだが。
『……何時に起きてるんですか？』
「ん〜？いつもなら5時とか、遅くても6時くらいには起きるけどねェ…最近は寝ててもしんどくて定期的に目が覚めちゃってうまく寝付けないんだよォ…」
もうわっしも歳だからねぇ、と言う彼の顔色は先ほどよりも悪くなっている気がする。笑みもどこか弱々しい。
そんな彼の顔が、雰囲気が、開かれた窓から吹く風に乗って私の鼻腔を掠めた柔軟剤の香りが、父と重なった。
霊も見えない、祓えない至って一般的な家系に生まれ、雅家に婿入りしてきた父。私が呪霊を祓ってあげるといつも決まって笑顔で「ありがとう」と言って頭を撫でてくれた。
──────寂しい、
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ゆあ(プロフ) - 続き書かれますか？主様のめっちゃ好きなので楽しみにしてますね (3月2日 14時) (
レス) @page50 id: 976091bd0a (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 名無し50398号さん» 少しずつ更新を再開していくつもりです…！好きと言って頂けるだけでも嬉しいのにすっごくだなんて…とても嬉しいです！頑張ります！！ありがとうございます！ (10月24日 21時) (レス) id: 2fefdf0ec1 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - セツさん» ありがとうございます！！ぜひドキドキしながらお待ちください！頑張ります (10月24日 21時) (レス) id: 2fefdf0ec1 (このIDを非表示/違反報告)
名無し50398号(プロフ) - もう続きは書かないのでしょうか…すっごく好きな作品なので続きが楽しみです。更新、気長に待ちます！ (8月28日 1時) (レス) @page38 id: 73a8a7c4d7 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - ワンピースのキャラ達とも着実にフラグが立ちまくってるぅ‥‥‥。七海と灰原とも一体いつ会うのか、ドキドキしながら読ませてもらってます！更新気長に待ってますので、頑張ってください。 (6月30日 20時) (レス) @page38 id: a9c1286aea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちあき | 作成日時：2022年10月4日 18時
