【NARUTO】いやだから……… (ページ14)

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13話ページ14

「ねぇ、A。俺の似顔絵描いてよ。」

「いいですよ。」

夕ご飯を食べ終えたらカカシさんが急にこんなことを頼んできた。

「はい。出来ました！」

「流石だね。うまいなぁ。」

「いやだって、カカシさんはパーツが簡単だから……。」

「簡単って……。じゃあ、これならどう？」

カカシさんはゆっくりとマスクをはずす。

そこには整った容姿をしたカカシさんがいた。

カッコイイ……。

「ん？どうした、A？……あ、もしかして見とれちゃった？」

「……っ！ち、違いますよ。」

「んー？顔、赤いよ？」

「いやだから、違いますって！あ、あんまり自惚れないでください！」

「ごめんごめん。」

意地悪されるのは初めてだ。

「じゃあ、今度は俺がAの似顔絵描くよ。」

「え、いいですよ…。」

「いいからいいから。じっとしててね。」

じっと見られると緊張する…。

カカシさんの黒い瞳に私がじっと捕らえられる。

恥ずかしいなぁ……なんか。

「でーきた。はい。」

渡された紙には、不器用にも一生懸命描いた私の似顔絵があった。

「ありがとうございます……。」

「あれ、Aならもっと……”下手ですね。”とか”3歳ぐらいなら画力高い方ですよ。”とか言うかと……。」

「私の事なんだと思ってるんですか……。」

「そんな目しないでよ……。さてと、そろそろ帰るよ。」

「……あ、そうですか。」

寂しいなぁ。悲しいな。
何故か、心に青いものが溜まっていく感じがした。

「なぁに？寂しいの？」

「あーはい。実は結構……。」

「はー。しょうがないなぁ。ほらほら、さっさと風呂はいってパジャマに着替えな。眠るまでそばにいてやるよ。」

「それ、ほかの女の子の前で言ったらきっとおちますね。」

「そう？でも、ほかの女の子の前では言わないよ。」

「……？じゃあお風呂はいってきまーす。」

そしてパジャマに着替えてベッドに向かった。

「不安だなぁ。」
布団に入ってそう呟いた。

「大丈夫だよ。Aなら。」

「でも……。」

ｷﾞｭ
カカシさんが私の手を握る。

「安心しな。お前の力ならきっと合格するさ。それに……」

「それに？」

「いや。何でもない。」

「……そうですか。ありがとうございます。」

何だか安心して眠れた。