【NARUTO】いやだから……… (ページ2)

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1話ページ2

「……あ、帰らなくちゃ。」
外を見るともう日が暮れそうなところまできていた。
本を読んでひとり私は残っていた。

廊下で本を読みながら歩いていると、騒がしい声が聞こえてきた。

「こらぁ！待てーー！！！」
「へっへーん！捕まえられるもんなら、捕まえてみろってばよ！」

うずまきくんか……。
うずまきくんが怒られている姿を見るのは初めてじゃない。
むしろ、日常茶飯事だ。

うるさいなぁ……。

こっぴどく叱られてうずまきくんは一人廊下にたっていた。
横を通り過ぎようとした。けどちらっと見たうずまきくんの顔は、目は…とても悲しそうで、寂しそうだった。
ここで通りすぎたら後悔しそうで…放っておけなくて。

「ねぇ……。そんなに悲しむのに何で悪戯するの？」
「……え？」
下に向けていた目が私に向けられ青い瞳に私がうつる。
その目は大きく見開いている。

「お、俺は悲しい訳じゃねぇ！」
直ぐに否定された。
うずまきくんの目には強さが出ている。
澄み切った空のようだった。

「そっかぁ。うずまきくんは強いね。」
「……え？俺が？強い？」
「うん。」
素直に思ったことだ。

すると、みるみるうずまきくんは笑顔になった。

「へへっ！だろだろ！」
「でも、あんまり自惚れない方がいいと思うけど。」
少し釘を刺しておく。

「うっ！ま、まぁそんなことよりもう帰ろうってばよ！A！」
手を引かれて私は帰る。

その笑顔は太陽みたいだ。