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20歳、秋。 ページ13
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それからの大野さんは、
特に変わることはなかった。
すごく良くなることも無く、
すごく悪くなることも無く。
せっせと毎日ご飯を作ってくれる
潤くんのご飯を食べていた。
それでも、調子がよかったり
調子が悪かったり。
色々あったけど、誕生日が来て
冬が過ぎて、大学2年生になった。
それから、春が来て夏が来て。
20歳の誕生日を迎えた。
翔くんと、潤くんと二宮先生と。
狭い世界に、また1人増えた。
そんな秋の出来事。
誕生日を少し超えて、
急に寒くなった天気には勝てずに
体調を崩した。
翔くんも潤くんも学校に行っているし、
明日はゆっくり来ると言っていた
二宮先生も、緊急のオペだとかで。
誰も来ない寂しい病室にいる毎日。
次の日の朝だった、大きく変わったのは。
『失礼します』
トントン、と控えめなノックのあとの
初めて聞く、女の人の声だった。
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作者名：さとか | 作成日時：2018年8月23日 21時
