その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ7)

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ご都合主義ページ7

翌日。

早朝(多分5時くらい)に、オンボロ寮の扉が叩かれた。

朝練のある運動部じゃないんだから、と悪態付きながら扉を開けると

そこには、昨日私にこの家を貸してくれた学園長がいた。

クロウリー「おはようございます、ソリトゥスくん。

昨日はよく眠れましたか？

……その目の腫れている様子だと、そうでもなかったかもしれませんが。」

『何言ってるんですか学園長～

目なんか腫れてないですよ、寝ぼけてます？

今すぐ眠らせてあげましょうか？永遠に。』

クロウリー「……普通に遠慮します。

ところでソリトゥスくん、君今日から学校なの分かってますか？

分かってないでしょうね、だって貴方教材も受け取らずに出ていきましたし。

なので、届けに来てあげましたよ。

私、優しいので。」

そう言って渡されたのは、大量の教科書やら資料集やら。

ペラペラと捲ってみるけど、ビックリするくらい読めない。

『……マジか。』

クロウリー「では、私はこれで。

始業は8時20分ですから、それまでに準備して1年A組に言ってくださいね。

それでは。」

瞬きした一瞬で、そのカラスのような姿は消えていた。

神出鬼没。そんな言葉がお似合いだ。

とりあえず準備をしようと部屋に戻ると

眠そうに目を擦るグリムと

せっせと私の制服やらカバンやらを準備しているゴーストがいた。

『え、何してんの。』

「お前さん今日から学校なんだろう？

初日から遅刻なんてしたらダメだから

準備を手伝おうと思ってな。」

『…家族？』

「家族と思ってくれていい。」

『ありがとう。』

ゴーストのおかげで準備は直ぐに終わった。

制服を着て…まぁ、なぜズボンなのかは置いといて。

ジャケットの中にパーカーを着て

ネクタイは…面倒だからいいや。

ちなみにこのパーカーは持ち物の中にあった。

何故か携帯も財布も持ってた。

この世界でこれらが使えるのかは分からないけど。

グリムは起こすのが非常に面倒だから

寝ているまま、抱きかかえてオンボロ寮を出た。

時刻、7時30分。

グリムが目を覚ましたのは、10分後。

7体の石像が並ぶ大通り…っていうと学校感無いから

メインストリートに着いた時だった。

グリム「…おぉ…ここがナイトレイブンカレッジ…」

『この左右の石像は一体…』

「グレート・セブンを知らねぇの？」

届いた声に、聞き覚えがあった。

思わず振り返った先にいたのは

昨日、僕があの場所を飛び出す寸前

変な顔をしていた奴。

『…テラコッタ髪。』

「覚え方。」