その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ20)

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女王様の好きな色ページ20

「ねね、一緒に写メ撮ろうよ♪イエーイ！」

スマホをかかげ、自撮りのようにスマホを向けてきた。

こういうときは、相手に合わせてポーズを取って

笑顔で応じる…であってるよね。

「お、君ノリいいね～これマジカメに上げていい？

タグ付けしたいから名前教えて？」

デュース「デュース・スペードです。」

エース「エース。」

『A・ソリトゥスです。こっちはグリム。』

少しスマホを操作したかと思えば、薔薇を塗っていた男性は

こちらを向きなおして、にこにことして名乗ってくれた。

「俺はデュースちゃんたちの先輩で、3年のケイト・ダイヤモンドくんでーす。

ケイトくんって呼んでね。けーくん♡でもいいよ。」

『よろしくお願いします、ダイヤモンド先輩。』

ケイト「うーん手厳しいなぁ。

あ、君あのオンボロ寮の監督生になった子だよね。

よくあんなとこ住めるね～

暗そうだしマジカメ映え最悪って感じ。ホント同情する～」

『ちょっと待ってください監督生とかいう聞き覚えの無いワードが。』

まぁそれについては今度学園長に問いただしに行こう。

大丈夫、人を脅すのは得意だから。

ケイト「って、話し込んでる場合じゃないんだった。

パーティの開催は明日。送れたら首が飛んじゃう。

ねぇねぇ君たち、薔薇を塗るの手伝ってくれない？」

ダイヤモンド先輩曰く、パーティの日は赤の薔薇がフォトジェニックらしい。

うん、全く理解に及ばなかったがまぁいいだろう。

あと、他にもフラミンゴを塗るだとか変な仕事があるから

手伝ってほしいらしい。

というか、ペンキで花塗ったら花ダメにならないのかな。

『ってことは、エースが盗んだタルトは寮長さんの誕生日用のケーキだったんですね。』

ケイト「ん、違うけど。」

エース「違うんかい！じゃあ誰の誕生日なんすか！」

ケイト「誰の誕生日でもないよ。明日は我が寮伝統の『何でもない日』のパーティ。

誰の誕生日でもない日を選んで

寮長の気分次第で突然開催されるティーパーティー。」

『へ、へぇ…全く知らなかった…

またエースに怒られちゃうかな。』

エース「いや、俺も知らねぇし。

つーか、そんなに怒ったりしねぇよ馬鹿。」

ケイト「はいはい、目の前でいちゃつかないでよ～」

エース「いちゃついてねぇ！

ったく、俺には男といちゃつく趣味とかないから。勘違いすんなよ！」

『え。』

エース「え？」

『僕…女、だけど。』

空気が凍った。

あれ、僕何かまずいこと言った…？

エース「は、はぁぁぁあぁあッ！？」

『うるさい。』