その監督生、よく落ちる。【ツイステ】 (ページ12)

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退学寸前ページ12

とりあえず、最初にいた食堂に戻ることにした。

そして戻って直ぐに後悔した。

なぜかって？

伸びてるグリム、学園長に怒られているトラッポラとデュース。

加えて、落ちて壊れたシャンデリア。

聞かずともなにか面倒なことがあったのはわかる。

『何があったの…？』

でも聞く。

エース「えっと…シャンデリアに乗ったグリムを捕まえようとして…」

デュース「僕がエースを魔法で飛ばしたら…」

クロウリー「そのままこの学園に代々伝わってきたシャンデリアごと落ちたんです！

しかも魔法石まで壊して…！」

グリム「ふなぁ…」

なるほどやはり面倒だった。

普通なら退学ものだろうけど

デュースが必死に学園長に頼み込んで

このシャンデリアに使われていた魔法石が採れる廃鉱山で

同じものを見つけて来れば退学はしなくてもよい

という条件が学園長から出された。

デュースはやる気らしいけど、正直僕には関係ないし…

クロウリー「ソリトゥスくんも、退学になったら

本当に"居場所"無くなっちゃいますよ。」

『ッ…！わ、わかった…じゃない。

わかりました。行ってきます。』

何が優しいだ。鬼畜外道の間違いだろ。

そう言ってやりたいが、この人に見放されては

本当にそうなってしまう。

今は、我慢しないと。

エース「…大丈夫？」

『…居場所、無くさないように、頑張る。』

エース「おーい、聞いてるー？」

『……我慢、笑顔で、常識的に。』

エース「……えいっ。」

僕の周りをうろちょろしていたトラッポラがマジカルペンを取り出し

魔法を使ったかと思えば、何かが頭上から降ってきて

僕の頭に当たってから、トラッポラの手の中に落ちた。

驚きで、思わずトラッポラの方を見る。

『な、何…？』

エース「俺、お前のことなぁんも知らねぇけどさ

頑張りすぎんなよ。」

『んぐっ…！？』

そう言いながら、僕の口の中にキャンディーをねじ込んだ。

どうやらさっき落ちてきたのはこれらしい。

棒付きだったため、棒を手に持ち口の中から出して

トラッポラに詰め寄った。

『何するの。』

エース「あ、怒った？ごめんって。

別に、ちょっと変な様子のAをからかっただーけ。」

『…はぁ、ビックリした。

やるなら先に言ってよね、トラッポラ。』

エース「…まぁたなんか隠すじゃん。」

『隠してないよ。ほら、早く行こう。』

トラッポラを置き去りにして、足早に食堂を出た。

はぁ…今日はあまり気分が良くない。

大釜、シャンデリア、キャンディー

僕以外が、落ちるのは好きじゃない。