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非日常への逃避行 ページ2

ただ、何でもない日を送っていた。

何でもなくて、つまらなくて、嫌になるほどの

何でもない日を、送っていたはずだったんだ。


『…僕のなんでもない日常って、変な仮装(笑)した人たちが

辺りを燃やしまくる猫らしき何かを追いかけるのが普通なんだっけ…』


思い出してみよう。

数十分前に目が覚めた僕は

なぜか、今追いかけられている猫に身ぐるみをはがされそうになっていたのだ。

棺桶の中で。え、僕死んだ?

で、鬱陶しかった私は猫を棺桶から放り出して不貞寝した。

気づいたら、赤髪の人に引きずられてた。

で、今に至る。うん、よくわからないかな。


『首をはねろ』(オフ・ウィズ・ユアヘッド)!!」


あぁ、そうそう今叫んだ人が私を引きずり出した人ね。


「ふぎゃっ!?なんじゃこりゃ!?」


赤髪の人が叫ぶと、猫のような何かに首輪がかかった。

あれは魔法か。なるほど、ここでも魔法は存在しているらしい。


「ハートの女王の法律・第23条。

『祭典の場に猫を連れ込んではならない。』

猫である君の乱入は。重大な法律違反だ。

即刻退場してもらおうか。」


自分は猫ではないと必死に訴えながら、首輪を外そうとする猫らしき何か。

どうやらあの首輪をつけられると魔法が封じられるらしい。

猫らしき何かは、炎が出せないと喚きだした。


「うわぁ…すっげぇなあの人の魔法…」


『…あの人。』


「あ、やっぱお前もすげえと思う?」


少し跳ねたテラコッタの髪。愉快そうに細められたチェリーレッドの瞳。

たまたま隣に座った新入生の一人が話しかけてきた。


『さっきハートの女王の法律…とか言ってたけど

一体何条まであるんだろう…』


「え、そっち?」


『っていうか、女王様神経質すぎないかな。

猫連れ込んでもよくない?犬派か、犬派なのか女王様。

残念だったな、僕は猫派だ。』


「絶対ツッコむとこ違うからな?

あと聞いてねぇよ。」


隣の男を困らせている間に、猫らしき何かがまた喚きだした。

…私の目がおかしくなっていないのであれば、アイツは今僕に向かってきている。


「おいお前ー!これ外してくれなんだゾ!」


『すみませんちょっと君の事存じ上げない。』


「何だ、君の使い魔だったのかい。」


『違います赤髪さん。決してそんなものじゃないです。』


「ふなぁ…助けてくれよぉ…」


『お前それは僕が猫派と知っての所業か。』


こちらに視線が集中する。

勘弁してくれ、僕は人の視線が苦手なんだ。

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れぃと(プロフ) - 続編移行の部屋がめっちゃ好きッスわwww (2021年8月2日 3時) (レス) id: 40283c6b11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天空の巫女 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/  
作成日時:2020年12月30日 22時

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