捕まる女王様 ページ13
確定、でもまだ確証はない
だから、扉を思いっきり叩いてみた
物凄い音が響いたけど、ここは人通りが少ないから大丈夫なはず
『…おーい、いるんでしょHIMERUさん』
追い打ちで声をかけてみると
HIMERU「…いますが、何か」
思いのほか素直に声が返ってきた
言動は全く素直じゃないけど
『やっぱりいた、予想通り過ぎて怖いくらい
どうせ、Crazy:Bに恨みがある人に閉じ込められたんでしょう
この部屋、内側に鍵ないから』
そんな人がこのビル内にいるのは怖いけど
これ以外に可能性を感じなかった
HIMERU「…えぇ、その通りです」
『あなたはそういうのに引っ掛からないと思ってたんですけどねぇ
まぁいいや、こはっくんが心配してるんで
鍵もらってきて開けますね、少々お待ちを』
少し離れた場所にいた職員さんに事情を話し
鍵を貰ってきて、部屋の錠を解いた
『…HIMERUさーん？開きましたけどー』
しかし、HIMERUさんが出てくる様子はなかった
もしかして、中で怪我とかしてるんじゃないだろうか
そう思い、自ら扉を開けた
『HIMERUさん、大丈夫で＿＿』
その瞬間、何者かの手によって
私の体は部屋の中に引き込まれた
何者か、そんなのHIMERUさんしかいない
『いっ…何するんですか、HIMERUさん』
HIMERU「別に、捕縛しただけです」
気づけば、私はHIMERUさんによって
腕を壁に押し付けられ、身動きが取れなくなっていた
＿と、まぁこんなことがあった訳だ
じゃあ、時を現在に戻そう
『貴方、今日ライブなんでしょう
遅刻するなんて、プロ失格ですよ』
HIMERU「問題ありません、HIMERUは予定を狂わせたりしませんので」
『はぁ…つまり、この状況になるまでの経緯は
すべてあなたが仕組んだものだと？』
HIMERU「いいえ、ここにHIMERUが閉じ込められたのは
あなたが言った通りのことが原因です
まぁ、それすらも利用しているわけですが」
この人は頭がいい
多分、最初からこうするつもりで
敢えて騙されたんだ
あぁ、秀才が才能をこういうことに使うと怖いなぁ
『…じゃあ、どうしてこんなことしてるのか聞いていいですか？』
HIMERU「構いませんよ
では単刀直入に言いましょう
これ以上、桜河に近づくのをやめてください」
『…これはまた、難しいことを言いますね』
冗談じゃない、HIMERUさんは本気だ
まぁ、そりゃそうか
傷つけた犯人を、傷つけられた人の傍にいさせることを許すとか
その人、頭おかしいんじゃないのって
私でも思うから
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れいありす(プロフ) - 更新頑張ってください〜続き気になります！ (2020年9月8日 16時) (
レス) id: 8d837f466b (このIDを非表示/違反報告)
琉葵兎(プロフ) - 燐音の気持ちとは反対の「大嫌い」と言うところで涙腺崩壊しました…すごく素敵な作品で大好きです！！(*´-`) (2020年7月8日 10時) (レス) id: 60230182e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天空の巫女 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TENMIKO/
作成日時：2020年6月29日 0時
