【ヒロアカ】ヒーローなんて part2 (ページ1)

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36.【花幹柚葵という子】ページ1

約10年前
爆豪side

俺には二人幼馴染がいる

いや…「いた」

一人はデク
無個性のゴミだ

もう一人は柚葵
こいつも無個性

爆豪「無個性が俺に指図すんなぁあぁ！！」

緑谷「やめてよかっちゃん！」

柚葵「やめなさい！」

爆豪「柚葵…」

緑谷「柚ちゃん…！」

俺は柚葵にだけは弱かった

あいつは無個性なのに…俺より弱いのに…

柚葵「ちゃんとしてればかっこいいのにね」

爆豪「！？」

幼い俺は「恋」ってやつをしてたんだろう
認めたくはなかった

柚葵「ねぇ！なんでかっちゃんだけ柚葵って呼ぶの？」

爆豪「は？」

緑谷「みんな「柚ちゃん」って呼んでるのに…」

爆豪「お前覚えてねぇの？」

柚葵「何を？」

そっかどうでもいいことだったか

爆豪「何でもいいだろうが！」

柚葵「まぁた怒ってる！」

いつも騒いで、楽しかった
これが当たり前だった
なくなることは考えられない日常だった

次の年

羽生えるやつ「なぁかっちゃんってさ」

腕増えるやつ「柚ちゃんのこと好きなの？」

爆豪「は、はぁ！？」

羽生えるやつ「なぁどうなんだよ！」

爆豪「別にあんな奴…」

柚葵「かっちゃ…」

爆豪「あんな無個性のクズ好きなわけねぇだろ！」

柚葵「……そっか」

爆豪「柚葵！？」

柚葵「ごめんね、無個性のクズで…」

爆豪「ちがっ…」

気づいたときには柚葵はいなくて

俺の足は動かなかった