World of what-if... 【私たちの日常】 (ページ27)

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腐の付く人達の巣窟ページ27

ある初夏の日。午後１０時過ぎ。

梅雨入りをもう目前に控えて、けれど珍しくあまりじめついた空気の漂ってはいない６月某日。

珍しく片付いている黒髪の彼女の部屋には、緋乃、心太、灯真、晴子、碧が集まっていた。いわゆる、いつめんってやつだ。
部屋の主も含めて６人。別に狭い訳ではない――むしろ無駄に豪華なこの学園の寮で、数少ない一人部屋だ。広すぎるくらいである――。

…………だからつまり、問題はそこじゃなくって。

「――やっぱ月影だよねえ」
「えええそれもいいけど、やっぱ影日でしょ～」

「…………やっぱそこは黒月、」
「天さんへい」
「うっしゃ晴子へい」

ぱちん。
そう音を発てて、合わされた平手２つ――――ではなく平手と拳。

「甘いなその手は読めてる」
「くそかよ」
「くそじゃないですぅ」
「きもい」
「ヘイヘイヘーイ!!!!!!!!!!」

「……なんの話、」

思わずぼやいたが、それに返されたのは「あかのんは知らない方がいい世界」とかいう、こちらが疎外感感じちゃうような答え。
……いや、なにその"マツ〇の知らない世界"みたいなの。

くそぅ、にしてもズルいなぁ。
うち多分、あんな風にハイタッチとかしたことないよ。いいなぁ。

「せや皆、沖土？土沖？どっち派？」
「え、俺土沖」
「私沖土～!!」

………………ううむ、分からん。

なんでかもりりんはコミュ英の予習してるし、天さんは小説読みながらちゃっかり会話に参加してるし。他３人はバリバリお話してるし……。

みなさんは楽しいかもだけど、参加してない私からしてはちょっと蚊帳の外かなっていうか、寂しいかなっていうか、やっぱりその

(疎外感、すごいなぁ)

うちも勉強するか。そう思ってテキストを開いた。

((やっぱり分からないこともあるのね))

…………続き浮かばないので断念