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Extra edition*1 ページ2

*Two of the day certain*
ver. Shinta×Yura



「――しんたぁ!」

「夕蘭ぁぁぁぁぁああああ!!」

「ちょ、抱き付かないで暑いキモい。」

「ゴメンナサイ」


少女がドアを開けた途端に抱き付く、見栄えの良い青年――生物学上は女性だが――。そしてすぐに罵られる。 …罵られて尚、緩みきった表情をしている青年(仮)はやはり、普通とは違うようだ。
ドアが開いたままなことにも気付かず、少女、夕蘭を部屋の中へ招き入れる。

ここは水紋学園高等部女子寮の一室。 表札には、仙人のような行書で書かれた"柳葉"の文字がある。

事情を知り得ぬ一般人がこの2人を見たら、確実に2度見してしまうだろうが、この寮ではそんなことはない。 何故ならこの2人の姓は共通して"柳葉"、つまり親族、言ってしまえば血の繋がった姉妹なのであり、ここの生徒は大方それを知っているのである。
流石にこのシスコンぶりは異常だが、そこはやはり変わり者が集まったような水紋学園。「まぁそんな人もいるよね。」で済まされてしまうのだ。


「ねぇ心太、見てみて、この間ね、新太と遊園地に行ったの!写真撮った!」

「おぉ!よかったなぁ!」


新太こと、田中新太はこの学園の中等部に通う第3学年生徒。
言うまでも無いだろうが、実のところ夕蘭は彼に想いを寄せている。ちなみに、新太も夕蘭に想いを寄せている、つまりは絶賛すれ違い中のリア充様というわけだ。


「えへへ!でね―――」

「ごめん夕蘭、恋ばなは天さんとかおーちゃんとやって。」

「あー…、そっか、心太に女心は分からないか。」

「いや僕そこまで言うてへんやろ、事実だけど。」

「じゃあいいでしょ?」


夕蘭が小首を傾げつつ心太を見上げて問うと、先程までの苦笑から一転、再びうはぁ…と緩みきった表情を浮かべる心太。
そのまま夕蘭の頭に右手を伸ばし、ぽん、と手のひらを軽く置く。
そしてその、一本一本がまるで幼女のように細く柔らかい茶髪に、ゆっくりと手のひらを沿わせていく。
夕蘭自身、心太に頭を撫でられるのは決して嫌いではないのだ、抵抗などはせず、心太の肩に頭を寄せ、全身で寄り添う。



「…今日は、DVDでも見よか。」

「うん!どれがいいかなぁ?」


無論、大人数で賑やかに過ごす休日も大好き、それでも…


「……たまには、2人きりもええな。」


そう思った、とある休日の昼下がり。

Extra edition*2→←Characters*



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作品ジャンル:ギャグ, オリジナル作品
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赤乃(プロフ) - 宇宙音さん» 早いね((( (2015年7月21日 1時) (レス) id: 1bad39c061 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙音(プロフ) - 赤乃さん» 眠いからあしたねおやすみ (2015年7月20日 22時) (レス) id: c19bdcd8dd (このIDを非表示/違反報告)
赤乃(プロフ) - 宇宙音さん» 分かったッ!応援するから!!更新を!!! (2015年7月20日 22時) (レス) id: 1bad39c061 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙音(プロフ) - 赤乃さん» ぽちぽちやってるから応援してね(?) (2015年7月20日 22時) (レス) id: c19bdcd8dd (このIDを非表示/違反報告)
赤乃(プロフ) - 宇宙音さん» …………もう更新してっっ!!! (2015年7月20日 22時) (レス) id: 1bad39c061 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宇宙音*もしも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sorane9132/  
作成日時:2014年7月16日 16時

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