仮面なら外して2

親友 ページ15

少し躊躇したけれど、思い切って真新しいドアノブをひねる。




少し中を覗くと、男性の話し声が聞こえた。






？「なぁ、結弦。誰連れてきたんだよ。」



結弦「んー？笑 もうすぐ来るから笑」


？「そんな大物？」



結弦「んー？笑…」



これでは気づいてもらえないと思い、1歩中に入ると、厨房のようなところの隣で話す2人が見えた。





A「あのー…。」




私がそう声をあげた瞬間、2人がいっせいにこちらに目を向けた。






結弦「あー、こっちおいで。」





笑顔でこまねきする、結弦さんに引き寄せられるように足を動かすと、近づいたことによって私だと気づいたのか羽生さんの親友らしき人が口をあんぐり開けて私を凝視する。





結弦「うーん笑 知ってると思うけど、桜井Aさん。」





少しの沈黙のあと、私をガン見していた彼が口を開いた。


？「結弦…お前すっげーな！」



そう一言だけ羽生さんの方を見て言ったあと、私に向き直って





？「俺、寛太！結弦の親友でこの店の店長。よろしく！」



そう元気よく自己紹介して私に手を差し出した。





A「桜井Aです…。よろしくお願いします。」





私はそう返事してその手を取った。

・→←唯一の

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す