夢の大舞台 ページ27
実況「何という演技でしょう…。言葉が出てきません。世界が震撼したショートから一夜。またしても花咲がやってくれました！」
※ロシア語は分かりません。
リプニツカヤ「Aならできる。行け。頑張れ。見せつけてやれ。」
ユーリャの言葉に大きくうなずいて握っていた手を離す。
真っ白なリンクに映える衣装。
私がショートで使用したのはHere's to you 勝利への賛歌。
そして、私の勝負のフリーはオレンジレンジの"花"のピアノバージョン。
花の儚さ、美しさ、そのすべてを表現するロシアでの2年間の集大成。
解説「さあ、花咲の時間です。四年前は届かなかった世界の頂点へ。あと一歩。王手です。全日本で見せたような演技をもう一度できれば、金メダルは間違いないでしょう。」
曲が静かに流れはじめる。
最初のジャンプ。
右足で滑り左足でトウをついて思いっきり跳び上がる。
強く、大きな衝撃が足にくる。
荒川「4回転トーループ！綺麗に決まりましたねー！」
気が抜けないジャンプが続く。
後ろ向きで滑りながら瞬時に前を向き跳び上がる。
荒川「3アクセル！こちらも非常に綺麗でしたね！！」
前後も細かいステップを踏みながら
荒川「バックアウトカウンターからの2アクセル、1オイラー、3サルコウ。」
レイバックスピン
3フリップ
ステップシークエンス
疲れがたまってくる後半。難しいジャンプが続く。
荒川「スパイラルから3ルッツ＋3トーループ。そして美しいフライングキャメルスピン。」
キャメルポジションになった時に聞こえたユーリャの声。
『気を抜くな！頑張れ！』
つらくて苦しい練習を一緒に乗り越えた、誰よりも信頼するコーチ。
どんな時も支えてくれ、励ましてくれ、時には厳しく、必死に世界一にしてくれようとしてくれた。
あとはユーリャの想いに応えたい。
それだけだった。
最後のポーズをした私の目には涙はなかった。
ただ会場は大歓声に包まれ、総立ちのスタンディングオベーション。
そして彼女には花ように満面の笑みが咲いていた。
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翔夏(プロフ) - まちさん» ありがとうございます！気まぐれ更新ですがよろしくお願いします！ (2019年4月2日 20時) (
レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
まち(プロフ) - あと一歩表彰届かないところがリアルでした！面白いです。続きが気になります。 (2019年3月31日 18時) (レス) id: fade814303 (このIDを非表示/違反報告)
翔夏(プロフ) - かなさん» 先ほど気づいて修正しました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年3月4日 23時) (レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月4日 23時) (レス) id: d5d073bdf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔夏 | 作成日時：2019年3月4日 23時
