・ ページ12
昔から昌磨も天才少年ともてはやされ、何度も一緒に取材を受けた。
いつも一緒にいた。
下手したらコーチよりも長い時間一緒にいた。
でも昌磨が大声を出したところなんて今までで一度も見たことがなかった。
いつもふにゃんとして落ち着いていた。
でも今の昌磨の目は鋭く、まるで演技をしている時のようだった。
昌磨「そんなに自分を痛めつけてどうするの？」
そう私に尋ねた昌磨の声は不安げな声だった。
昌磨「どうしたんだよ。おかしいよA。今まで絶対そんな練習なんてしなかった。ちゃんと考えて計画たてて練習してたよ。」
昌磨の言葉を黙って聞くしかない。
昌磨「そんなに無計画にただ跳んでたって跳べるようになるわけないじゃん。いい加減気づけよ。」
そんな風に言われてとうとう黙ってられなくなって
A「うるさい…。私に構わないで。もう帰って。」
と言ってまた滑り出すがなかなか引き下がらない昌磨。
昌磨「やめろって。」
その言葉も無視する。
昌磨「…。やっぱ変わったよね。…心閉ざすなよ。前みたいにもっと…」
そう言った昌磨の言葉をさえぎる。
A「うるさい！もう帰って。私に構わないで。昌磨は自分のことだけに集中したら…？」
私がそう言うと昌磨は何か言いたそうにこちらを見てから帰っていった。
昌磨を鋭い目で見送ったあとホッとして瞬きをすると目から涙がこぼれた。
私は流れた涙に知らないふりをして練習をまた再開した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔夏(プロフ) - まちさん» ありがとうございます！気まぐれ更新ですがよろしくお願いします！ (2019年4月2日 20時) (
レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
まち(プロフ) - あと一歩表彰届かないところがリアルでした！面白いです。続きが気になります。 (2019年3月31日 18時) (レス) id: fade814303 (このIDを非表示/違反報告)
翔夏(プロフ) - かなさん» 先ほど気づいて修正しました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年3月4日 23時) (レス) id: 5c3465a8f7 (このIDを非表示/違反報告)
かな - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月4日 23時) (レス) id: d5d073bdf0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翔夏 | 作成日時：2019年3月4日 23時
