待つ宵 4

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何度も何度も書いては消し、書いては消しを繰り返す







A「ああ、だめだ…。何にも浮かんでこない」






いつもだったら、次は何を書こうか、どんな曲を作ろうかワクワクして、連日の作業も辛くないのに、何にも身が入らない自分がいた。









新人賞、ベストグループ賞、ワールドワイドファンズチョイス賞など数々の賞を経ての今回、5年目での初めての大賞。








悲願の大賞に満足してしまっている自分がいた。








若さと勢いで進んできたけれど5年目となればもう中堅で、長いと思っていた7年の契約期間。その残りの契約期間もあとたった2年。






A「再契約……するのかな」








そんなこと気にしている時期では無いのにそんなことがなぜか気になって2年後の自分を想像してしまった。



















「…………ニ、………ンニ………………オンニ。」









そこでハッとする。








A「え？」





急いで振り返ると、心配そうな顔で立っているヨヌ。








ヨヌ「何回ノックしても返事ないから入って来ちゃいました」






A「あ、…うん。…ごめん。」









私の気の抜けた返事にヨヌは







ヨヌ「オンニ、みんなでちゃんと１回話しましょ？」







私の手を握って優しくそう言った。

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