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心の整理ができないままに、どんどんと過ぎていく時間。
性別は違っても、アイドルになるために歌って踊るみんなが羨ましくて
逃げ出してしまおうかという考えが一瞬頭をよぎった。
今の年齢ならまだ拾ってくれる事務所があるかもしれない。
アイドルになれるかもしれない。
それで無理なら、一般人になって働けばいい。
そんなことを考えた。
でも他の事務所に行って必ずデビューできる保証もなければ、
学歴も、他にも何も無い私が社会で1人で生きていけるとは到底考えられなかったし、
一般人として働くなら、まだプロデューサーの道に進んだ方が夢に近い。
そんな考えが交錯した。
コンセプトに合わなければ容赦なく切られる、実力だけではデビューできないこのシビアな世界で
どんな形であれ、自分を必要としてくれている事務所から1人で旅立つ勇気を私は持ち合わせていなかった。
でも、私がそんなことを考えている間にも、オーディションはどんどん進んでいって
1つのチームが終わるごとにメンバーの選考が行われるが、そんな考えを持っている今の自分と、落とされる練習生とが重なってしまって選べなかった。
メンバー選考の時間に上の空の私に社長は何も言わなかった。
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カシューナッツ(プロフ) - はりやっこさん» ありがとうございます!ジュンギュとの純愛系を書きたかったのに意外と重ためになってしまいました笑 これからも更新頑張ります! (2023年2月2日 23時) (レス) id: 52bb3a2b13 (このIDを非表示/違反報告)
はりやっこ(プロフ) - ずっとジュンギュのお話を読みたかったので凄く嬉しいです!読むたびに、ドキドキしっぱなしです〜!続きも楽しみにしてます(o^^o) (2023年1月31日 22時) (レス) @page48 id: 53d6058391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カシューナッツ | 作成日時:2022年10月29日 18時