奇跡の少女

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たくさんの花束や人形が投げ込まれ、１つ拾って、奈々美先生のところへ戻る。




飛びつくと



奈々美「信じられない…。」




と声が漏れる。





エッジカバーを受け取り、装着して、まだ信じられないというような顔をしている奈々美先生とキスアンドクライに座る。





得点を待っている間も会場がざわつく。





モニターに映し出され、得点発表の瞬間。





佐藤さんの得点 127.92。





A「やったー！！！！」



と思わず声が出る。




奈々美「えー！？」




思わず顔を見合わせ、思いっきり抱きつく。






発表された得点に会場中がどよめき、感嘆の声をあげる。



技術点は70点を超えていた。




シニア顔負けの得点を出した私は大会が終わると、3と書かれた台の上に乗っていて、首には銅メダルがかかっていた。






そして、表彰式後にはショートとは比べものにならない数の報道陣が押し寄せてきた。




たくさんの質問に答え、取材陣の波をかき分けて何とか控え室に戻ると、そこにはゆづくんの姿が。







驚いて固まっている私に、ゆっくりと近づいてきた。



結弦「3位おめでとう。フリー、すごかったよ。」




と言われるがショートの時の落ち込んだ背中を思い出して、何を言おうかと迷い、うつむいてしまう。



そんな私を見てゆづくんは





頭に手を乗せて、私に視線を合わせる。




結弦「ふふ笑。Aのおかげで頑張ろうって思えた。ありがとう。」




と言われてうつむいていた目線を上げ目を合わせる。




結弦「絶対巻き返す。怪我なんかに負けない。」




その表情は普段の大会と変わらない、自信に満ち溢れた表情だった。









ゆづくんは有言実行でフリーで巻き返し、総合6位入賞となった。







その結果、世界ジュニアには男子はゆづくん、女子は私とかなちゃんが出場することになった。




※実際は女子の枠は１つでしたが設定上、2枠にしています。

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