奇跡の少女 2

会いたくて ページ31

グランプリファイナルから帰ると駅で沢山のカメラと旗を持った同級生たちの姿が。




同級生「おめでとー！」



同級生1「すごいね！」



同級生2「メダル見せて！」




たくさんの人に祝福され、写真を撮ったり、メダルをかけてあげたりして、終始笑顔で迎えられた。







ひと通りそれが終わって、リンクへ向かう。






受付を通ると、受付の人におめでとうと笑顔で言われ、それにもちろん笑顔で答える。





でもそれよりも、足がはやくはやくと動いて、止まらなかった。





リンクの扉を開けると、いつも通りのリンクの冷え冷えとした空気を感じる。






冷たい風を切ってそのお目当ての人物一目散に走った。






後ろから思いっきり抱きつく。







その人は私が来るのは察知していたように驚きもせず、前に向き合って静かにおめでとうと言った。






A「ありがとう…。」




きっと自分はファイナルに行けなくて悔しいはずなのに、こうやって絶対に人に嫌味を言ったりせずに素直に人を認めてくれる。






そんなところが大好き。

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