奇跡の少女 2

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松岡「こんにちは」


A「こんにちは。よろしくお願いします。」


と、深々と頭を下げる。




椅子に座って向き合い、しっかりと目を合わせて松岡さんが話を切り出す。




松岡「あの、全日本見たんですけど、すごかったです！」

と言われ、拍手を送られる。



A「ありがとうございます。」



松岡「リンクで見るとものすごく大きく見えるし、大人に見えますけど、やっぱり靴を履いていないと違いますね。」



A「いえ…笑そんなことないです。」




と謙遜したり、おきまりのパターンをの会話を終え



松岡「じゃあ、本題に入りますけど、いいですか？」


と聞かれ、笑顔で頷く。




松岡「まず、憧れの選手は誰ですか？」


A「それは、ゆづくん、羽生結弦選手です。」


松岡「えっ？五輪金メダリストとか、シニアの選手でもなくですか？」


A「はい。私は、見えない背中を追いかけるんじゃなくて、1番近くにいる、背中が少しでも見えている人を目標にしたいんですよ。
だって、背中が全く見えない人を追いかけてたって、何も教えてもらえないし、追いつかないじゃないですか。」


松岡「ものすごく難しい…独特なこといいますね笑」


A「笑笑」


松岡「じゃあ、ぼく、佐藤さんのインタビュー見てて、明確に変わったなと思ったのがジュニアグランプリファイナルのときなんですけど、その期間中に何かあったんですか？」


A「確かに、全日本ジュニアまでは明確に目標というか、そういうのを言わずにインタビュー受けてきたんですけど、ファイナルからは結構、勝ちます。とか絶対負けない。とか言うようにはしてます。はい。」


松岡「それはどうしてですか？」


A「あのー、私全日本ジュニアまでは負けっていうことを知らなかったんですね。」


松岡「え？それはつまり負けたことがなかったということですか？」


A「はい。笑」

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