No.1☆ ページ2
ピピピピ…ピピピピ…
彩「ん…」
もう、朝?
アラームを止めると同時に時計の文字盤を確認する。針は5と6を指していた。
5時半か…
眠いという気持ちと、早く行きたいという気持ちでベッドを出て、長袖のジャージに着替えた。
ふと、ベッドで気持ち良さそうに寝ていた奈子を見る。
奈子だけは守らなきゃね
彩「いってきます…」
返事など返って来るはずも無いが呟き、家を出た。
やっぱり気持ち良いなぁ〜
タッタッタと一定のリズムを刻む足音を聞きながら、今日は気分転換に少し遠くまで行こうといつものルートを外れ、隣町の方に足を向けた。
移り変わって行く風景を眺めていると公園が見えてきた。とても綺麗な公園で思わず立ち止まった。
息を整えながら、美しい歩道を歩き、ベンチに座った。
彩「ふわぁ〜」
思わず出た欠伸を噛み殺しながら、昨日の睡眠時間を数えた。
3時間。そりゃ眠いはずだ。
少しだけ、そう思い、ベンチの背もたれに背中を預ける。1分もしないうちに眠りについた。
?「…い、おーい」
ん?
なんだか懐かしい声に少しだけ目を開けると、そこにはミルクブラウンのショートヘアーの女の子がいた。
?「大丈夫?」
心配そうに見つめる女の子に同情し、慌てて目を開けた。
彩「すみません!大丈夫です!」
すると女の子はおもしろそうに笑った。
?「ねえ、覚えてない?私!ゆずだよ?春内 ゆず!」
その瞬間思い出した。
彩「え、ゆず?!本当に?!」
よく見ると幼稚園の頃、すごく仲の良かった大親友で幼なじみの春内 ゆずだ。ただ幼稚園の頃より、髪が短い。
ゆ「うん、彩、元気だった?」
笑顔で話し掛けるゆずにとても懐かしさを感じた。
彩「うん、元気だった!ゆずは?」
ゆ「私も元気だったよ!」
良かった!ゆずとは家が近くてよく一緒に遊んだんだ
幼稚園を卒園すると同時にゆずは引っ越しちゃったんだけどね
ゆ「ところで彩大丈夫?もうすぐ7時だよ?」
え、嘘?!
慌てて腕時計を確認すると針は6と50を指していた。
まずい。
彩「ごめん、ありがと!じゃあね」
そう言いながら走りだした。
はぁ、はぁ、
自分でも息が上がっているのがわかる。でも、ゆずと会えた嬉しさは大きかった。
また会おう、そう思った時気がついた。ゆずの電話番号も住所も知らない、ということに。
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月夜星 - 続きを楽しみにしています! (2022年7月22日 22時) (レス) @page36 id: ee3f97685f (このIDを非表示/違反報告)
茜 - 面白かったです。最新待ってます! (2022年4月13日 19時) (レス) @page36 id: f93041da04 (このIDを非表示/違反報告)
雪華桜(PCの方から失礼します!) - 続きが気になります!作者様のペースで焦らずに頑張って下さい!!楽しみにしてます!!!! (2021年11月21日 16時) (レス) @page36 id: e65117848e (このIDを非表示/違反報告)
リン - 続き、楽しみにしているねー (2021年11月15日 19時) (レス) @page36 id: a6b1297b7c (このIDを非表示/違反報告)
雷花(プロフ) - マリンさん» ありがとうございます!こんな語彙力皆無な私ですが、これからも良ければ応援してください!返信遅れてすみませんm(_ _)m (2021年10月21日 1時) (レス) id: fb6d4f8602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雷花 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/sorsamoyou1112
作成日時:2021年5月1日 22時