義勇さん好きもっと集まれ！義勇さん短編集〜 第２弾

事故チュ―したら… ページ28

伊黒「まさかとは思うがわざと甘露寺を待たせたのではないのか。

　 甘露寺に心配してほしかったのではないのか。

　 答えてみろ如月。

　 ただし完璧であり、正当であり、俺をイラつかせない

　 答え以外は受け付けない。」

声の主は伊黒さんだった。

相変わらず私のことを訝しげに思っている。

(名前)「そんなことないですよ！

　 本当にただ遅れただけなんです！」

私が必死に抗議するも、伊黒さんはまた気色ばむ。

伊黒「全く信用できんな、お前の意志を聞くだけ無駄なようだ。」

甘露寺「早く行かないと柱合会議に遅れてしまうわ！

　 この時間のほうが無駄だと思わない？ね、伊黒さん！」

ここで甘露寺ちゃんの刀で斬るような一言が入る。

私も伊黒さんもと『そうだね』と『あぁ』しか言えなくて、

3人並んで歩きだした。

伊黒「今日は遅れてしまうからこのぐらいにしておくが、

　 甘露寺と共に柱合会議に行く権利はすべからく俺にある。

　 如月、それをお前は脳裏に叩きこんでおけ。」

甘露寺ちゃんには聞こえない声で私に言う。

そんなに甘露寺ちゃんをとられたくないなら

早く気持ちを伝えちゃえばいいのに…。

そう思ったけど、私も冨岡さんには

未だ気持ちを伝えていないから是非も無いよね。


柱合会議では隊士たちの質の悪さについて話された。

継子がいる、しのぶちゃんや悲鳴嶼さんも

継子以外は『そうだ』と言った。

しかし、上弦が動き出した今では

柱がぬけるわけにはいかないということで

『どうするか』というのが次の柱合会議の内容となった。


(名前)「冨岡さん、さっきはありがとうございました！」

柱合会議が終わって任務に向かう人、

屋敷に戻る人、様々な中で私は冨岡さんのところへ駆け寄った。

義勇「？何のことだ。」

お、覚えてないー！

(名前)「あの、えっと！」

「ドンっ！」

宇髄「おっと、わり―――――!!」

宇髄さんが後ろから冨岡さんにぶつかった。

そして冨岡さんが前によろけ、次の瞬間―――。

唇に、生温かくて柔らかい感覚がある。

一瞬のことなのに、時が止まっているかのように長く感じた。

後ろから宇髄さんに押された冨岡さんが、

壁に私を追い込むように壁に手をついて私と接吻を交わした。

その事実だけが頭に残った。

目の前の冨岡さんは放心状態といった感じだった。

思考こそ動いているが、私も同じ感じだった。

その空間を破ったのは…。

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