義勇さん好き集まれ！義勇さん短編集〜 第１弾

キスしてみたら… ページ6

義勇「ずっと待っていた。

　 俺の気持ちだけでは進みたくなくて、(名前)の言葉を待ってた。

　 でもすまない、本来ならば男の俺からいくべきだった。」

少し悲し気な表情をみせる義勇さんだったけど、

澄んだ湖のように凛とした瞳は私を真っ直ぐにとらえていた。

(名前)「いいんです。私、義勇さんがそれだけ

　 私のことを大切に思ってくれているって分かってますから。」

義勇さんはフっと優しく笑みを浮かべて、

私の両頬に冷たい手で優しく触れた。

そうして唇が重なった。

明日からまたお互いに任務がある。

でも明日は義勇さんと居たい、行かないでほしい。

私の思いは義勇さんの半々の柄の羽織を強く握る手にあらわれた。

「チュ、チュク、クチュ…」

角度が変わって離れることのない口づけは、

苦しかったけど気持ちがよくて自分の甘い声がもれていた。

そんな私の声を聞いた義勇さんは、唇が離れると顔を紅葉のように染めた。

離れた唇には銀色の糸がひいている。

それから交わした口づけは今までで一番優しくて、幸せだった。


隣り合わせに並んだ布団で、私たちはこれからの話をした。

義勇「これからは一緒にいられる時間を増やす。

　 秋は紅葉をみて、冬は二人で寄り添って年を越そう。」

(名前)「春は桜をみて、夏は甘味処で氷菓子を食べましょう。」

「鮭大根は一年中だ。」と付け足すものだから

「はい。」とクスクス笑いながら言った。

―次の日、朝―

義勇「行ってくる。」

次の朝、義勇さんの手を握り引きとめたくなったけど

私はその手をギュっと握り拳にかえた。

(名前)「はい、お互い気をつけましょうね。」

ちゃんと笑えているだろうか、悲しい表情を見せていないだろうか…。

義勇さんは歩き出した、そんな彼の背中をただ見つめていた。

いつも通り、義勇さんと反対の道を行こうとしていた。

義勇「(名前)。」

いつの間にか引き返してきていた、彼の声が私の名前を呼んだ。

涙が零れそうになりながら、私は振り返った。

「チュ」

次の瞬間、重なる唇。

義勇「忘れていた。好きだ(名前)、愛している。」

それだけ言い残すと、彼はまた歩き出した。

私もですって、言えなかった。

けれど前みたいに振り返ったりはもうしない。

大丈夫、今日も明日も明後日も必ず生きて帰ってきてくれるから。

会えない日も私たちの心はきっと通じている。

そう信じて私も「必ず生きて帰ろう。」と心に決めて、歩き出した。

酔っ払って帰ってきたら…→←キスしてみたら…

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義勇さんに○○してみた、されてみた、一緒にしてみた！

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