義勇さん好き集まれ！義勇さん短編集〜 第１弾

看病してみたら… ページ35

★ ❤

(名前)「気をつけてくださいね。」

義勇「あぁ、(名前)もな。

　 それと今日も帰れなさそうだ。

　 最近はずっとこんなふうですまないな。」

少し顔をしかめて言う義勇さんに「いえいえ。」

と優しい笑みを頑張って浮かべた。

私の笑顔をを見て自分も微笑んでから、屋敷を後にする義勇さん。

また、帰ってこないのか…。

ここ最近、義勇さんは屋敷になかなか帰ってこられない。

任務ですごく忙しいからだ。

もちろん私も任務がないわけじゃないし、最近は忙しい。

でも義勇さんほど忙しくはない。

最近どの場所でも、鬼の数が急激に増え続けている。

そのせいで私たち柱の任務はいつもよりも増え、忙しくなった。

中でも義勇さん、宇髄さん、悲鳴嶼さんは

もうずっと屋敷に帰ってこれていないみたい。

義勇さんは私のことを思って、

少しの時間でも屋敷に帰るようにしてくれている。

朝は優しく微笑んで私に話しかけてくれるけど、

本当はすごく疲れてるんじゃないかな…。

自分に何か出来ることはないか、

色々考えてみたけど傍にいない義勇さんに

できることなんて原因になっている鬼を切る

ぐらいしかないくて、私は日輪刀を片手に任務に出掛けた。


「グシャっ！」 「スパっ！」

もう何匹の鬼を切ったのだろう。

腕力のない私にとって、今回の任務は少し過酷なものだった。

しかも今回の鬼はなかなか力があって手強い。

どうにかこの状況を、断ち切る…！

(名前)「全集中 雪の呼吸、壱ノ型 残雪斬り…！」

辺りに雪が降り積もり、その雪が春の木漏れ日で優しく溶けた。

そんな美しい景色が広がってる。

日輪刀を右手で器用に回転させて、

境界を裂くように鬼の首へ一筋いれる。

(名前)「…ふぅ、これで最後か。」

血降りをして、刀を鞘におさめる。

羽織に付着した鬼の返り血…また洗わないといけないな。

そんなことを考えながら、重くなった足を前へ前へと進める。

義勇さんは、もう終わったのかな。

雲が残った寒空を見上げて、大好きな彼のことを思い出す。

義勇さんにかぎってないと思うけど、

怪我とかしてないかな…。

きっと要らない心配なんだろうな、

と自分で自分に呆れてしまった。

我儘は言わない、義勇さんを困らせたくはないから。

でも思いは消えない、だから心の中で呟いた。

義勇さんに、会いたい――――――――。

看病してみたら…→←風邪をひいてみたら…

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