義勇さん好き集まれ！義勇さん短編集〜 第１弾

押し倒されてみたら… ページ15

目が薄らに開くとだんだんと意識が確かになってくる。

外をふと眺めると、東雲の空が広がっている。

起き上がるとハっとした。

私、昨日は布団まで行った記憶がないな…

もしかしてあの後、そのまま寝ちゃった私を

義勇さんがここまで運んでくれたのかな。

後でお礼を言わないと…。

起きたばかりでしどけない着物を整えながら、

少し乱れた髪を結おうと思い、私は櫛を手に取り髪を通した。

「カラン」

何かが落ちる音がした。

それに目を移した途端、気持ちが溢れだした。

髪や着物のことなんかもう私の頭にはなかった。

部屋を出て、義勇さんを探した。

台所で朝餉の用意をしていてくれた義勇さんを見つけた。

(名前)「義勇さん、これ！」

私は先程落としてしまったものを義勇さんに見せた。

林檎のような、鬼の血のような、私の頬のような、

赤い赤い簪。

義勇「あぁ、気に入ったか。」

朝餉を作る手を一度止めて、珍しく微笑む義勇さん。

(名前)「か、簪って…あの、えっと…。」

私の思い違いでなければとても嬉しい。

私が困惑していると義勇さんが確実な答えを口にした。

義勇「改めて言葉にする。

　 (名前)、俺と一生を添い遂げてくれ。」

突然のことで今までで一番驚いたが、

義勇さんの言葉への返事は考えることもなく決まっていた。

(名前)「はい、もちろんです。よろしくお願いしますね。」

私が微笑むと、義勇さんは口づけをした。

私はその口づけを受け入れて、

大きな背に手をまわし強く抱きしめた。


刀を握り、鬼を滅し続けるかぎり、私たちに命の保証はない。

けれど、お互いがお互いを守れる関係でありたいと思う。

そして私は変わらない。

簪で婚約を結んでも、あえかな女性にはならず

強く気高く凛々しく、刀を振るい義勇さんの隣にいるんだ。

先のことは分からない、でも怖くはない。

この人と一緒だったら、どんな苦難も残酷も乗り越えていける。

義勇「(名前)、行くぞ。」

(名前)「はい！」

快晴が広がる空の下、今日も私たちは

鬼を滅する刃を振るうため歩き出した。

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神無月さんリクで「押し倒してみた」(義勇さん編)でした！

神無月さん、見てくれた方、ありがとうございましたm(_ _)m

お次は主人公編を書こうと思うのでお願いします！

ちなみに昔でいう男性が女性に簪を贈るという行為は、

婚約を意味するらしいです(とてもロマンチックですよね！)

10月31日に一緒に過ごしてみたら…→←押し倒されてみたら…

• 金　運: ★☆☆☆☆
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革ベルト

義勇さんに○○してみた、されてみた、一緒にしてみた！

義勇さんにプロポーズされてみた！

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