ナカノヒトゲノムでテーマにそって短編集！ なんとなんとの第２弾

ナカゲノキャラに彼シャツしてもらったら…カイコク編 ページ25

❤

(貴方)「あつぅ、溶けるわー。」

カイコク「それは分かるんだが、なんで俺の部屋にいんでぇ。」

現在、特に意味はないけどカイさんの部屋にいます。

しかも約束もしてない！

けど怒らない、それがカイさんのいいところだよね。

(貴方)「ねぇ、思うんだけどさ。

　 着物って暑くない？袖長いし。」

もう近くにいるだけで暑苦しい！

しかも今日はなんか羽織みたいの着てるし。

カイコク「そういうお前さんも

　 そのパーカー暑そうに見えるでぇ。」

カイさんは日焼け防止に着ていた長袖のパーカーを指さす。

さっきまで外にいたから、脱ぐのを忘れてた。

(貴方)「あ、確かに。忘れてました〜。」

スルスルと日焼けをしていない自慢の白い腕を見せていく。

カイコク「綺麗な腕、噛みつきたくなるでぇ。」

妖艶な笑みを浮かべて、私の右腕を掴むカイさん。

(貴方)「褒めてくれるのは嬉しいけど、

　 今はそういう気分じゃないからヤメテー。」

私が拒否すると、聞き分けのいい犬のように

私の右腕を掴んでいた手を離した。

いつもだったら、ここで止まらないのが

カイさんなのになんだか今日は違って違和感を覚えた。

(貴方)「カイさん、なんか変な物食べた？

　 もしかして体調悪いんじゃ…。」

カイコク「俺が襲ってこないのを

　 どんなふうにとらえてんでぇ。」

「じゃあどうしたの？」私が問いかけると、

カイさんはなかなか返事をしてくれなかった。

(貴方)「お―いカイさん、

　 (貴方)さん気になるんだけ――――っ!?」

胡坐をかいて座っているカイさんの顔を

覗きこんだ時、私はとても驚いた。

だって、顔がすごくすごく赤かったから。

カイコク「(貴方)のことが大切だから、

　 無理矢理はやめようと思ったんでぇ。

　 こっち見ないでくんな、恥ずかしい…から。」

あのカイさんが…恥じらっている。

夢か何かでも見てるのかと思った。

でも夢じゃないんだ、素直に嬉しかった。

(貴方)「そっか、私のこと考えてくれてありがとう！」

ニコリと笑みを浮かべて、ギュっと抱きついた。

よろめく体でギュっと確かに、

私よりも大きな体が抱きしめ返す。

カイコク「そろそろ夕飯の時間でぇ。」

時計を見たカイさんがそう言った。

時計より私を見てよ、そう言いたかったけど

お腹は空いてるし「そうだね。」と返した。

立ち上がり、ドアを開けようとした。

でもドアは開けられなかった。

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