ナカノヒトゲノムでテーマにそって短編集！ なんとなんとの第２弾

マキノ編 ページ23

❤

(貴方)「ごちそうさまでした。マキノくん、ありがとね！」

私が笑みを浮かべてそう言うと、

マキノくんもふっと柔らかく笑みを浮かべた。

マキノ「…欲しいもの、ある？」

他に欲しいもの…か。

お粥は美味しかったけど、まだ風邪は治らない。

頭はクラクラとして体がすごく熱い。

熱い…、熱い…。

(貴方)「アイスが…食べたい。」

熱い体を冷やすならアイスかな、と思って

ぼんやりとする意識の中でそれを呟いた。

マキノくんはコクリと頷いて、

また部屋からでていった。

正直少し意外だった。

マキノくんはいつも寝ていて

私がついていないとダメだと思っていたし、

私が風邪になっても寝ていると思っていた。

でも、寝ることもせずにずっと看病してくれていて

嬉しいと同時に、少しだけ寂しい気がした。

マキノくんは私がいなくても大丈夫なんだなって。

いや私はマキノくんのお母さんかっ！

「コンコン」「ガチャ」

私がごちゃごちゃと、クラクラとする頭で

色々考えているとドアが開いた。

(貴方)「あ、マキノくん。」

カップアイスと、銀色のスプーンを持った

マキノくんは、また私のベッドに座る。

私が風邪をひいてることを気遣ってくれたのか、

いつも食べるハイパーカップや涼みたいな

量の多いものではなく、小さめのアイスだった。

銀のスプーンにアイスを少しのせて、口に含む。

頭が、体がひんやりと冷えていくようだった。

マキノくんが一緒なら風邪の時だって辛くない、そう思える。

でも、ずっとここにいたらマキノくんに

風邪をうつしてしまうかもしれない、それは嫌だ。

(貴方)「マキノくんありがとう、もういいよ。風邪うつっちゃうし…。」

私がそう言うと、マキノくんはフルフルと首を横にふった。

マキノ「…ここにいる。」

そう言って、駄々っ子のように

部屋から出ていこうとしないマキノくん。

(貴方)「え、でも…。どうして？」

私は困惑したけど、理由を聞くことにした。

マキノくんはベッドの端から、私の近くにずいっと来た。

近づく顔に、少しドキっとしてマキノくんを

見つめるとマキノくんはムッとして表情をしていた。

私は持っていたアイスカップを机に置いた。

マキノ「……デート、なくなった。

　 だから、今日は…(貴方)と一緒にいたい。」

こちらをジっと見つめるマキノくんから、

私は目を逸らせなくなっていた。

マキノ編→←マキノ編

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ナカゲノキャラに○○される！

5人とずっと一緒！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す