＊blackstory＊【黒の組織】 (ページ10)

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黒の組織【10】“あの方” ページ10

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ごほん、と大袈裟か咳をしてジンは口を開いた

「米花町にある毛利探偵事務所に工藤新一らしき人物がいると情報があった」

「それは誰からの情報?」

「それは言えん」

へぇ...ちゃんとこの組織はプライバシーも守ってくれるんだ

初めて知った。

「....話を初めていいか?」

「あ、ええ。ごめんなさい、変なところで止めて」

「...だから、“あの方”から直々に頼みごと」

ふぅん、“あの方”からねぇ

「毛利探偵事務所に居候してくれ」

「....は⁉いやいや、意味分かんないよ!!」

「それが俺と“あの方”からの頼みごとだ」

「ちょ、ちょっと待って!!意味が分からない」

私が...毛利探偵事務所に居候⁉

いやいやいや、おかしいだろうよ、おい。

今はバーボンが潜入してるって聞いたんだけど

そして何故私が潜入しなければいけないのだ⁉

「ジン!!考え直してよ!!」

「それは無理なお願いだな」

「おーねーがーいー!!!」

「無理だ」

冷たい眼差しが私の身に降り注ぐ

思わず顔が竦んで、首もとに近づいてしまう

そして、目線が地面へと向く

「分かったよ」

そう言うしかなかった

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